『マインクラフト』で感染症拡大をシミュレーションするマップが登場。身をもって考える医療崩壊

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新型コロナウイルス感染拡大が伝えられる中、感染症拡大をシミュレーションするための『マインクラフト』用マップ“Blockdown Simulator”がにて無料で配布中だ。利用可能なのはPC版のJava Editionのみで、PS4版やSwitch版、Windows 10版ではプレイできないため注意。

マップに存在するのは小さな村、中央にそびえ立つ塔、そして地下に広がる医療施設。プレイヤーは塔に存在するギミックを使って村の状態を「自由行動」「隔離」「ロックダウン(都市封鎖)」の3つに切り替えることができる。そして村人のなかにゾンビ村人を出現させることによって、疫病がどれほどの勢いで広がっていくか、そしてそれぞれの防疫政策がどれだけ感染拡大の防止につながるかを実験することができるのだ。

『マインクラフト』における村人は、アイテムの貿易に役立つ有用なキャラクターだ。ところがこの村人がモンスター「ゾンビ」に襲われると、絶命したのちに復活。「ゾンビ村人」となってしまうのだ。ちなみにゾンビ村人が発生するのは難易度ノーマルとハードのみ。感染する確率はノーマルが50%、ハードが100%になっている。また、まれにゾンビ村人は自然発生することもある。

ゾンビ化してしまった村人とは当然交易ができなくなってしまうが、しかるべき手順を踏めば通常の村人として復活させることが可能だ。その手段とはまず、醸造台を使ってクラフトできる「弱化のポーション」を投げつける。それから、金インゴットとリンゴを材料に作り出した「金のリンゴ」を与えれば、数分ののちに村人はゾンビ状態から通常の身体に回復することができる。

“Blockdown Simulator”は、上記のように『マインクラフト』に存在する「ゾンビ村人」と「治療」の仕組みを使ったシミュレーターだ。このマップでプレイヤーが務める役割は監視者、そして同時に看護師でもある。広場の中央に建つ塔からは村全体を見渡すことができ、頂上にはいくつかのレバーが存在。それぞれ「村人を出現させる」「ゾンビ村人を出現させる」「家の鍵を閉める/開ける」などの役割が割り当てられており、これを操作することで村を自由状態から封鎖状態まで切り替えることができるのだ。プレイヤーは村の設定を切り替え、自由にゾンビ感染者/非感染者を出現させることで、パンデミックがどのように起こるかを観察することができる。

ひとたびゾンビ村人を出現させれば、家々を閉鎖しない限りまたたく間にゾンビ化は広まってしまう。そこで登場するのが、村の地下にある「病院」だ。感染者が出現すると、地上にある落とし穴から地下の医療施設に落下。その際、自動的に弱化のスプラッシュポーションを与えられる。いちどポーションにかかったゾンビ村人は、医療施設に備蓄してある「金のリンゴ」をプレイヤーが与えることで通常の村人として復活することができる。無事回復した村人はふたたび地上に帰り、社会生活に復帰することが可能だ。

スムーズな医療サイクルのように見えるが、大きな問題がある。医療施設へいちどに収容できるゾンビは1名までなのだ。ゾンビ村人が増えれば、施設で回復させるひまもなく瞬く間に感染爆発が起きてしまう。やがて医療施設は飽和し、回復のペースを感染スピードが上回るだろう。かくして医療崩壊が生じる。プレイヤーは最悪のシナリオを避けるために、うまく「外出制限」「封鎖」などの操作を切り替えなくてはならない。

感染はどれだけの勢いで拡大するか。そして医療はどのように圧迫されるか。切実な現実問題を、『マインクラフト』既存のシステムを用いながらシンプルに表現してみせた“Blockdown Simulator”。本マップを制作したイノベーション企業AKQAは、あくまで「これは新型コロナウイルス感染拡大の正確なモデルではありません。今日私たちが直面している危機は『マインクラフト』で見られるよりも複雑で多くの要因が絡んでいます」と説明している。そのうえで、「『マインクラフト』は毎月1億4500万人ものアクティブプレイヤーに愛されており、この問題を新たに人々に言って聞かせるには持ってこいの土台だと考えました」と語る。

今、私たちが生きることになった新たな現実に対して困惑する若い世代へ向けて作られたという本マップ。感染症についての恐ろしさを知り家にいることを促進するためにも、いま一度プレイして切迫した状況を味わってみるといいかもしれない。相当ハードなゲームプレイになるはずだ。“Blockdown Simulator”は公式ページより無料でダウンロードでき、PC版Java Editionの『マインクラフト』でのみプレイ可能だ。

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