宇宙開発企業運営シム『Mars Horizon』発表。研究開発や基地整備を進め、有人火星探査を目指す
パブリッシャーのThe Irregular Corporationは4月23日、インディースタジオAuroch Digitalが手がける宇宙開発企業運営シミュレーションゲーム『Mars Horizon』を、PC/Nintendo Switch/PlayStation 4/Xbox One向けに、2020年内に配信すると発表した。また、PC版でのクローズドベータテストを、4月27日から開始することを明らかにしている。
『Mars Horizon』では1950年代の世界を舞台に、巨大宇宙開発企業の責任者となったプレイヤーは、有人での火星探査を最終目標に据えて企業運営をおこなう。率いる宇宙開発企業は、特徴の異なる5種類から選べるほか、自らの企業を作成することも可能だ。
まずは、観測ロケットのような小規模な事業の研究開発から始め、やがて地球の軌道上に衛星を投入したり、動物を宇宙に送り込んだり、月面調査をおこなうなど段階を追って実績を積んでいく。またそれと同時に、発射台や研究所、宇宙飛行士の訓練施設など基地の整備も進める必要もあり、こうしたミッションが示された膨大な技術ツリーを埋める形でゲームを進行していくこととなる。
ミッションには、たとえば打上げロケットの開発があり、トレイラーではブースターやペイロードなどの各部位のパーツを自由に組み合わせている様子が見られる。合わせて数百パターンもの組み合わせが可能とのこと。パーツにはコストはもちろん、打ち上げ能力や信頼性に関わる細かなデータがあり、これを参考に組み上げていくことが分かる。月単位の建造期間も設定されているため、これをもとにスケジュール管理をおこなうのだろう。
宇宙開発には失敗がつきもので、ロケットの打ち上げが一発で成功するとは限らない。しかし、失敗から学び改善策を講じることで信頼性は高まっていく。開発の規模を拡大させていく中では、さまざまな問題に直面することになるという。打ち上げに成功したとしても、さらなるチャレンジが待ち受ける。アンテナが故障したり、酸素漏洩のリスクがあったり。どれを優先してリソースを割くのか、プレイヤーには厳しい選択が迫られる。またそうした問題は、打ち上げ前のミッション計画策定に時間をかけていれば防げたかもしれない。
ゲームプレイにおいては、ほかの宇宙開発企業の存在も用意されている。パートナーシップを結んで宇宙探査の成果を共有するもよし、リスクはあるが大きな名声を求めて単独での宇宙開発を続けるもよしである。最先端技術をてインして競合他社を出し抜き、そして火星への到達を目指すのだ。
『Mars Horizon』は、欧州宇宙機関(ESA)およびイギリス宇宙局からサポートとデータ提供を受けて開発されており、そのゲームプレイやシナリオではこれまでにないリアリズムを実現しているとのこと。4月27日からは、PC(Steam)版にてクローズドベータテストを実施予定となっており、公式サイトにて参加者を募集している。そしてPC版に加え、Nintendo Switch/PS4/Xbox One向けに2020年内にローンチ予定だ。日本語表示にも対応するようである。