任天堂は4月23日、『あつまれ どうぶつの森』の無料アップデートを実施した。更新データ(Ver.1.2.0)にて、レイジからツツジやアジサイなどの低木の苗を購入できる「園芸店」や、つねきちから美術品が購入できる「いなりマーケット」などの行商が登場。アースデーなどの新たな季節イベントも追加された。そんななか、その他の調整や不具合修正内容のひとつとして、ゲーム内の預金金利が引き下げられたようだ。
本作には、手持ちのベルを預金できるATMが存在する。ATMの預金額には、金額に応じた利息がつくようになっており、月末時点の預金額に対して0.5%の金額が翌月の月初めに支払われる。1月以上空いた場合は、預けていた期間分の累計金額が受け取れる仕組み。利息の受取金額には上限が設定されており、アップデート前は99999ベルだった。その上限が今回9999ベルまで引き下げられたようだ。本件については、アップデート直後にたぬきバンクから届くお詫びの手紙で、ユーザーに知らされる形となっている。
金利引き下げの理由は明らかにされていないが、ATMの利息によってベルを大量に稼ぐ手段への対応が背景として考えられる。このベル稼ぎは、本体時間を年単位で操作することによって、わずか数分で最大99999ベルが稼げるというもの。時間操作による大きなペナルティは発生しないため、一部ユーザーの効率よく稼ぐ手段として用いられていたようだ。しかしながら、この手段は借金返済などの金策が重要となる本作のゲームバランスを著しく崩すものといえるだろう。そうした状況を見た任天堂が、本アップデートにて金利を引き下げることで対応した形とみられる。
『あつまれ どうぶつの森』はスローライフゲームを謳っており、毎日少しずつ遊ぶことでコンテンツが解禁されていく形式を採用している。それゆえに、コンテンツの解禁や要素のコンプリートに急ぐユーザーにとってはもどかしく感じることもあるだろう。しかしながら、システムの穴を突いて稼ぐような手段は任天堂としても本意ではないかもしれない。
ちなみに、本件の修正を知らせる手紙には、お詫びの品として「ベルぶくろのラグ」が添えられている。専用アイテムが用意され詫びられているあたり、配慮や考慮の跡が見えてくるだろう。