『NoWaitHero』Steamにて5月8日発売へ。元フロム開発者が手がけた、カードを使うと敵も動くデッキ構築型カードバトル

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個人開発者のClam氏は4月20日、『NoWaitHero』を5月8日に配信開始すると発表した。対応プラットフォームはSteam。本作は、2019年6月に「Seconds 0」というタイトルでアルファ版が公開され、プレイヤーからのフィードバックも参考に開発が進められていた作品だ。

『NoWaitHero』は、敵と味方が同一ターン上で動くデッキ構築型カードバトルである。本作の舞台は、ヒーローロワイアルと呼ばれるヒーローたちが集うトーナメント。赤毛に赤いスーツを身にまとった主人公は、高額の賞金を目当てにヒーローロワイアルへ参加。大会に待ち受けるヒーローたちと戦うことになる。

本作の特徴は、距離の概念が用いられており、プレイヤーがカードを使うのと同時に敵も動くことだ。ゲームプレイでは、凄腕のヒーローである主人公をカードを使って操作し、敵とのバトルを1試合ずつ行っていく。カードには、攻撃力/攻撃範囲/防御力/消費スタミナ/移動距離/使用回数などの数値が設定されている。敵の行動にも同じように攻撃力や攻撃範囲があり、凄腕のヒーローである主人公は敵の行動が予見できるため、次の行動が予測表示として画面に反映。遠距離攻撃に対して一歩前に出て回避したり、相手の強力な一撃を攻撃範囲外まで移動して避けたり、隙をついて攻撃したりといった立ち回りができるわけだ。

ただし、敵の行動が読めるからといって、すべての攻撃を避けられるわけではない。本作には、スタミナが敵味方ともに設定されており、スタミナが切れると、スタミナが全回復する代わりに1ターン行動不能になってしまう。カードには、スタミナを使うものや、逆に回復するものもあり、敵の状況だけでなく自身のスタミナにも気を配る必要がある。

またヒーローを操作するカードは、バトル勝利時に入手する。新しいカードを入手した場合、カードスロットが埋まっていれば持っていたカードの上に積み重ねることになり、上にカードがある間は下のカードを使うことは出来ない。カード自体も消耗品であるため、ターン毎に取れる手札は限られ、長期戦になれば選択肢が減ったり、変わっていく。相手の行動に対して適した行動を毎ターン選びつつ、手札のジレンマと向き合うゲームプレイが本作の醍醐味なのだろう。

『NoWaitHero』を手がけたClam氏は、フロム・ソフトウェアに4年間勤務し、『DARK SOULS III』(ロスリック騎士、エルドリッチなど)、『Déraciné』に関わり、主に敵のレベルデザインなどを担当していたという人物だ。30手前までに自身の代表作と言える作品を作りたいと考え、28歳の時にフロム・ソフトウェアを退社。以降は、1人で『NoWaitHero』の開発を進めてきた。

本作にはゲームエンジンとしてUnreal Engine 4が採用されており、開発期間は約1年半。2019年6月にアルファ版が公開されてからは、プレイヤーによるフィードバックも取り入れつつ、カード周りの仕様が二転三転するなど、面白さと向き合って開発を進めてきた行。同氏のブログによれば最終的に「1000円以内で同レベルのゲームを売ってくれるなら喜んで買う」まで面白さが引き上げられたといい、本作の出来には自信がありそうだ。なお、ゲームの制作経過が毎月ブログに掲載されており、アルファ版レビューに対する回答や仕様の変遷なども確認できる。『NoWaitHero』は、Steamにて5月8日配信開始予定だ。

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なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。