『Fallout 76』でトイレットペーパーが経済を狂わせる。廃墟からトイレットペーパーをかき集める市民たち、ハイパーインフレ中の自販機

現在『Fallout 76』にてトイレットペーパーの価格が暴騰中だ。背景には、現実のスーパーマーケットでトイレットペーパー買い占めが横行するアメリカの惨状がある。新型コロナウイルスで不安に駆られる消費者たちの恐慌を尻目に、世相をゲーム内でパロディして楽しむプレイヤーが増加しているようだ。PC Gamerなどが報じている。

『Fallout 76』の住民は本来「トイレットペーパーそのもの」を必要とはしない。空腹や喉の渇きに絶えず苦しめられるサバイバルゲームではあるものの、用を足す機能までは実装されていないからだ。トイレットペーパーは『Fallout』シリーズにおいては本作から登場した新アイテムで、「枕」「戦前のお金」などと同様ジャンクアイテムとして拾うことができる。解体することで布を入手することができ、これをクラフト材料としてベッドなり火炎ビンなりを作り出すのが本来の利用方法だ。ところが今、アパラチアではトイレットペーパーそのものに熱狂的な価値が見出されている。市民たちは家屋のトイレから見つかるトイレットペーパーを手当たり次第集めているのだ。

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実況者であるStix Selvain氏はゲームをプレイ中、通りすがりに奇妙な光景を見かけた。本作ではプレイヤーが自分のキャンプを好きな調度品であつらえて楽しめるのだが、この家主はトイレットペーパーをわざわざ陳列して飾っている。ご丁寧にガラスのショーケースの中にしまってディスプレイしているようだ。また別のプレイヤーBLOODFARTaus氏は、大胆にも自らのトイレットペーパー・コレクションをツイッターに開帳。豊富な資産を背景に、「俺はこの街を支配する!」と高らかに宣言している。

そして事態は、本当にトイレットペーパーを制する者が世界を制しかねない状況になりつつある。実際のゲーム内経済に影響が及んできたのだ。本作では自分のキャンプに自動販売機を設置し、任意の品物を好きな額のcap(ゲーム内通貨)に設定して他プレイヤーへ売ることができる。ここでトイレットペーパーが法外な値段で取引され始めているのだという。redditの『Fallout 76』フォーラムでは困惑するプレイヤーのひとりが「うちのトイレットペーパー4つを1個450capで買ってった奴へ」と題するメッセージを投稿。本文にはひとこと、「なんで?」。これだけでも十分バブルの様相がうかがえるが、続くレスではさらなる高騰ぶりが示されている。曰く「冗談で1個2万capで置いてみたら、売れた。3万にしときゃよかった」。高まるトイレットペーパー需要の中、品薄なのか「ALL OUT OF TP(トイレットペーパー売切)」のネオンサインを掲げる小売業者も登場している。

もちろん、これらすべてのトイレットペーパー・フィーバーはジョークの意味合いが強いようだ。今、アメリカでは消費者によるトイレットペーパーの買い占めが社会問題化しつつある。新型コロナウイルス感染拡大による外出規制・自宅謹慎の長期化を恐れ、生活必需品を備蓄しようと恐慌状態に陥る購買者が後を絶たないという。各地のスーパーマーケットからトイレットペーパーが消えるさなか、こうした世相を皮肉る精神がプレイヤーたちの遊び心を刺激しているようだ。もともと『Fallout』シリーズのトイレはなぜか作り込みが細かく、『Fallout 4』ではトイレットペーパーの「設置向き」をめぐる議論も巻き起こっていた(関連記事)。もともとトイレ感度の高い『Fallout』ファンにとって、本作で新登場したトイレットペーパーは待望の遊び道具だったといえるだろう。現実のトイレットペーパー狂想曲がいつ終息するかは見通しが立たないが、そのうちウェイストランドの通貨はヌカ・コーラのキャップからトイレットペーパーに代わってしまうのかもしれない。

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