『あつまれ どうぶつの森』発売を知らせる公式機能が思わぬ事故を起こす。「2Bスマブラ参戦」「ピクミン4今年発売」など嘘情報が楽しげに並ぶ


ニンテンドー・オブ・アメリカが、『ニーア オートマタ』の2Bが『スマブラ』に参戦するかのようなツイートをしており、注目を集めている。文面としては「@2BforSmash Confirmed! We’ll send you a note when #AnimalCrossing: New Horizons releases on 3/20.」。ざっくりと訳すならば「2Bの『スマブラ』参戦が決まりました!3月20日に『あつまれ どうぶつの森』が発売された際には、告知を送ります。」といったもの。かなり奇妙な文面であるが、2Bがスマブラに参戦するかのような内容が注目を集め、3000以上RTされている。実はこのツイート、偶然発生した事故のようだ。Nintendo Lifeなどが報じている。

ニンテンドー・オブ・アメリカは、最近になり自動返答を用いたツイートプログラムを採用し始めた。具体的には、3月14日に同アカウントが投稿したツイートをイイネすることで、まず確認のツイートが送られ、当日にもリマインドのメンションツイートが送られるという仕組み。そしてこのツイートは、メンションということで文頭にユーザー名がつく。それこそが今回の犯人であるというわけだ。

ややこしいのは、その文言が「@ユーザー名 confirmed!」から始まるということ。ユーザー名を面白げな“何か”の文字列にすることで、ニンテンドー・オブ・アメリカ公式がその“何か”を承認したかのような文言になる。つまり弊誌Twitterにて同ツイートにイイネをすれば「@AUTOMATONJapan Confirmed!」となる。どういう経緯であっても、公式のConfirmedの威力は凄まじいもの。冒頭の2Bの『スマブラ』参戦するというツイートが出回った騒動は、ユーザーが「@2BforSmash」という名前であるがゆえに発生したわけだ。

※ こちらのツイートをイイネすることで、ツイートが送られてくる。

「@2BforSmash」のユーザー名を使うYoRHa 2B for Smash氏に話を訊いてみたところ、同氏はこうした事態を想定してわざとユーザー名を変えたわけではないという。単純に『あつまれ どうぶつの森』を楽しみにしており、該当ツイートをイイネしたそうだ。そうすると、「@2BforSmash Confirmed!」というメンションが送られてき、驚いたという。と同時にこのツイートが面白いと思ったようでRTしたところ、今回のように騒動になったと語っている。あくまで偶然であり、事故。RTしたことについては少しのイタズラ心があったようだが、このように拡散されるとは思っていなかったとも。意図的に誤解を招くために、RTをしたわけではないようだ。

一方でニンテンドー・オブ・アメリカもこうした現象について対策していたようだ。というのも、同アカウントからの自動メンションは、ニンテンドー・オブ・アメリカのTwitter投稿欄には表示されないし、検索にも引っかからない。URLなどは存在するが、発見できるのはメンションされたユーザーのみ。返信されたユーザーがシェアしない限り、公になることはないのだ。しかしながら今回のように当ユーザーがRTすればそのツイートの存在が広まっていく。結果的に、この機能を利用してか「@Pikmin42020 Confirmed!(ピクミン4 2020が承認される)」、つまり『ピクミン4』が今年発売されるかのようなツイートを生み出し、シェアするユーザーなどが確認されている。

今回の一連の騒動は、公式Twitterアカウントが自動返答することにより生み出されたジョーク。インパクトがあるものの、流石に後ろに『あつまれ どうぶつの森』の発売日が載せられていれば違和感を抱き、なんとなくのコンテクストが把握できるのではないだろうか。混乱を招いたというよりは、楽しげなジョークとして捉えられている印象だ。米任天堂公式が承認するというインパクトの強さが引き起こした、ちょっとした事故であると言える。

とはいえ、何も知らないユーザーが、今回の自動返答を真面目に勘違いする可能性も否めない。もしニンテンドー・オブ・アメリカの自動返答を自身のアカウントを使って遊ぶにしても、RTなどする場合はその性質や背景を周囲に説明しておこう。重ねて述べるが、『ニーア オートマタ』の2Bの『スマブラ』参戦や『ピクミン4』の2020年発売は、現時点ではアクシデント的に生まれた嘘情報である。

『あつまれ どうぶつの森』は2020年3月20日発売予定だ。