PS4『Dreams Universe』開発元がユーザー作成コンテンツの商業利用支援を検討中。ゲーム内で作ったアートや音楽を商品にできる可能性


SIEワールドワイド・スタジオのMedia Moleculeは3月13日、PlayStation 4向けに販売中のゲームクリエイティブプラットフォーム『Dreams Universe』において、ユーザー作成コンテンツの商業利用について評価検討するための、小規模なクローズドベータテストを実施すると発表した。

『Dreams Universe』は汎用性の高いクリエイト用ツールを備えており、ユーザーはオリジナルのコンテンツを自由に制作・編集・共有が可能。ゲームに限らず、映像作品や音楽作品を含めあらゆるコンテンツが日々生まれている。ユーザー作成コンテンツ(オリジナル作品)の知的財産権はユーザーにあり、現時点では個人使用の範囲内であればゲーム外での利用が認められている。例としては、自身のアート作品に取り入れたり、Tシャツのデザインにしたりといったものが挙げられている。また、YouTubeやTwitchを通じた作品公開も認めているとのこと。

Media Moleculeはそうしたクリエイターから、たとえばコンセプトアート制作に利用するなど、ユーザー作成コンテンツのゲーム外での商業利用について質問を受けることが多く、それは同スタジオとしても歓迎するところだと述べる。また、Media Moleculeの共同設立者Mark Healey氏が「ユーザーに本作を使ってお金を稼いでもらうことは、野心として持っている」と述べていたこともある(The Telegraph)。ただ初めて取り組むことでもあるため、どういった公式サポートを提供すべきなのか、またどのようなツールがあればクリエイターにとって利便性が高まるのかを見出す必要があるとのこと。そこで、まずはベータテストを実施し、クリエイターの要望を掴みたいとしている。

今回のベータテストは、本作のアーリーアクセス版をプレイしていた、18歳以上のユーザーのみが参加可能。ただし参加人数は限定されており、コンテンツ・プロジェクト単位でMedia Moleculeに申請し、認められたユーザーのみが招待されるとのこと。参加希望者は専用のフォームにて、PSNオンラインIDとEメールアドレス、そして制作するコンテンツの内容・使用目的・想定対象者・使用サードパーティ製品やサービス・想定制作期間を英語で記載して申請する。

なお、本作は現時点ではアセットのエクスポートには対応していないため、商業利用するコンテンツの例としては、先述したコンセプトアート制作のほかに、ミュージックビデオや音楽アルバム、ショートフィルムなどが挙げられている。興味のあるクリエイターの方は応募してみてはいかがだろうか。

Dreams Universe』は今年2月14日に正式リリースを迎え、現在PS4にて販売中。今後のアップデートやバグ修正などのロードマップがTrelloを通じて公開されているため、プレイヤーの方はこちらもチェックしておこう。