Discordは、チャットツールDiscordのゲーム配信や画面共有の最大接続ユーザー数を、数か月大幅に引き上げると発表した。Discordではゲーム配信が可能なGoLive機能、そして画面共有機能が備えられており、それらの最大接続ユーザーは10人までだった。今回の措置により、最大50人にまで仕様は引き上げられる。
Discordは、世界が新型コロナウイルスに脅かされる状況であるので、家からDiscordを使ってコミュニケーションをしたり、仕事をしたりする人が多くいるとわかっているとコメント。そうした人々のストレスを緩和したいとし、今回の決断の背景を説明している。一方で、制限数の引き上げはおこなわれていくが、そうした仕様変更によりサーバーに負荷がかかり、既存ユーザーのパフォーマンスに問題が発生する可能性についても言及。理解を求めている。
An update from us regarding COVID-19: pic.twitter.com/gKUXvvsqrs
— Discord (@discord) March 11, 2020
新型コロナウイルスの流行に伴い、現在在宅で仕事をおこなうリモートワークが世界的に活性化している。しかしリモートワークでもコミュニケーションツールは不可欠。通話・会議ツールの需要が高まりつつある。アメリカのビデオ会議ツールZoomは、今回の新型コロナウイルスの流行により、来期の収益に追い風が生まれると見られているほか、日本国内教育関係(学校関係者)向けには同ツールを4月30日に無償提供すると発表。慈善事業を兼ねたツールの普及促進活動に努めている。
Discordはゲーマー向けツールという側面もあるが、ゲーム業界スタッフにはDiscordをビジネスに使う関係者も少なくない。またデベロッパーのコミュニティとの交流ツールはDiscord一択状態。さらには学校に行かない若年層も、Discordの利用機会が増えていることだろう。そうした状況を鑑み、フットワークの軽いDiscordらしいアプローチは果たされた。
【UPDATE 2020/3/12 10:45】
Discord Japanも仕様変更を報告している。
コロナウィルスに関するDiscordからのお知らせ: pic.twitter.com/SswiVlvZoq
— Discord Japan (@discord_jp) March 12, 2020
Discordは無料でダウンロード可能。有料プランとして月額サービスのNitroが用意されている。