ゲームの「滝の裏の秘密」を暴こうとするTwitterアカウント現る。あのゲームの滝の裏には何があるのか?

水流をまとった水の壁ともいえる滝。その裏にはしばしば、未知なるものが隠されている。ロマンと神秘で満ちた滝の裏には、何があるのか。各ゲームの滝の裏を調べるという、一風変わったTwitterアカウントが現れた。

ゲームのフィールドにおいては、秘密が隠されている。ゲームによって隠されている場所は異なり、たとえば民家の奥や穴の中などさまざまであるが、ひとつお決まりと言える場所がある。それは滝の裏だ。水流をまとった水の壁ともいえる滝。その裏にはしばしば、未知なるものが隠されている。ロマンと神秘で満ちた滝の裏には、何があるのか。各ゲームの滝の裏を調べるという、一風変わったTwitterアカウントが現れた。その名も「Is Something Behind the Waterfall?(滝の裏には何があるのか?)」

このアカウントでは、どのようにゲームの滝の裏を調べているのだろうか。たとえば『ゼルダの伝説 ブレスオブ ザ ワイルド』 では、ラネール地方にある、ファーレン台地とラネール台地に挟まれた滝の裏が調査されている。パラセールで飛び滝の裏に突入すると、そこには洞窟があった。近づいてみると、なんと試練の祠が存在するではないか。そう、ここにはダウ・ナエの祠が隠されていたのだ。そうした滝の裏の様子が紹介されている。

また『MOTHER2 ギーグの逆襲』の滝の裏についても、紹介されている。グレープフルーツの滝の裏に入り込んだ一同は、突然パスワードについて尋ねられる。待つこと3分、今度は当然許可が下りフィールドを移動。ゲップーの秘密基地へとたどり着いた。多くのファンに知られているであろうグレープフルーツ滝裏のギミックであるが、『MOTHER2 ギーグの逆襲』の細かい作り込みや滝の裏の神秘さを示した、面白い仕掛けであると言える。この滝裏ギミックについても、動画(英語版)で紹介されている。そのほか、『Halo: Combat Evolved』や『ウィッチャー3 ワイルドハント』でも、滝の裏に特定のアイテムが落ちていることが特集されている。

やたらと細かいネタを、実機のゲームプレイ映像を添えて丁寧に紹介しているこのアカウント。実はこのアカウントは、「Can You Pet the Dog?」アカウントと同じユーザーが運用している。「Can You Pet the Dog?」は、プレイヤーが各ゲーム内で「何かしらの操作を行うことでその犬と触れ合えるかどうか」を判定し投稿するアカウント。犬と触れ合うにあたりモーションが用意されているか、もしくはゲーム内で犬がどのような扱いなのか。「犬」を軸に、それぞれのゲームの作風や文化を把握できるのだ。

このアカウントは海外では絶大な人気を博しており、40万人近いフォロワーを抱えている。ゲーム内で犬と触れ合えることができればこのアカウントに取り上げられ、露出機会が多くなる利点を踏まえ、犬と触れ合えるゲームが昨今増加しつつある。大型タイトルだけでなく、インディーゲームまで広く扱い、かつ細かく犬の挙動を精査して特集する同アカウントは、2019年3月にアカウントが公開されてから、1年にわたってコスタントに投稿を続けており絶大な支持を得ている。今回の取り組みは、その手のプロによる企画の第二弾だというわけだ。

とはいえ、そうした人気アカウントのユーザーが、なぜ次に「滝の裏」というテーマを選んだのかは、なんとなく気になるのではないだろうか。今回「Can You Pet the Dog?」「Is Something Behind the Waterfall?」両方を運用するユーザーに、そのきっかけについて訊いてみた。

滝の裏を題材として選んだことについては、秘密を見つけ出すという冒険心をくすぐる行為が気に入っているからだと語った。また犬に触れ合えるかどうかとは違い、滝の裏に眠る秘密を探し出すことはゲームでしかできない。そのため多くのゲーマーは、滝の裏を探索したいという本能的な気持ちや欲求を有しており、そうした知る人のみぞ知る秘密に迫るという、特別な気分を味わえる共有体験に惹かれたとのことだ。

また滝の裏というテーマは、ユーザーに求められていた無数のテーマのうちのひとつだったという。ほかにどんなテーマのアカウント運用が求められていたかというと、すでに他ユーザーが始めている「Can You Pet the Cat?」「Can You Fish in this Game?」といった、「Can You Pet the Dog?」の亜種版が多かったそうな。ほかにも興味深い案はあるが、いつの日か実際に運用し始める場合に備えて秘密にしておくと語ってくれた。

滝の裏というテーマは、いわゆる“ネタ集め”について苦労しそうであるが、すでにたくさんのネタをリストアップしているという。「Can You Pet the Dog?」アカウントを一年間運用した経験もあり、より効率的に滝の裏への“近道”を見つけ投稿できるようになっていると、感じているそうだ。

まだ始めたばかりで投稿数は少ないとはいえ、膨大なネタが用意されており、今後頻繁に投稿されるであろう、ゲーム内滝裏紹介アカウント「Is Something Behind the Waterfall?」。前述したように犬と触れ合えるかどうかが昨今のゲームにおいて重要視されてきているのと同様に、このアカウントが人気を博せば、滝の裏に仕掛けが存在するゲームが増加していくかもしれない。ただし、滝の裏は秘密に満ちている。秘密は暴いてしまうと、その魅力を損ないかねない。ネタバレにもなりえ、人によってはゲームの楽しみを奪いかねない側面もある。そうした面を踏まえ、ゲーム内の秘密と密接に関わる同アカウントは、犬を扱ったアカウントとはまた異なる形でシェアされ親しまれていきそうだ。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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