KIMIDORI SOFTが開発を手がける『LAST CHICK – 最後のひよこ』が、Steamにて2020年3月20日にリリースされる。300円シリーズ第二弾と謳われており、価格については、それに近いものになるだろう。本作は、人類がゾンビ化した世界の終末に生きる、ニワトリとその家族の壮絶な日常を描いたアクションゲームだ。
プレイヤーの親ニワトリは、はぐれてしまった無邪気なひよこ達を探すため、とある民家を訪れる。民家の中には、テーブルの上に放置されたコップや瓶が置かれ、部屋の電気は点きっぱなし。テレビには砂嵐の映像が映し出されているなど、ほのかに生活感が残っているようだ。親ニワトリは、その民家で散り散りになったひよこたちを救い出すべく、探索していくのだ。しかしながら、探索は一筋縄にはいかないだろう。世界の終末を迎えた民家には、複数のゾンビが徘徊している。
ゾンビへの対抗手段となるのは、ハンドガンでもなくスパナでもない、ニワトリの卵だ。不気味な唸り声をあげながら襲ってくるゾンビを正面にとらえ、力いっぱい卵をぶつける事ができれば、見事ゾンビを撃破できる。可愛い我が子の救出を邪魔立てするものには、容赦なくぶつけていこう。親ニワトリはふたつの”卵技”を持つようで、トレイラー内ではぶつかった卵が爆散し、複数のゾンビを撃破する場面が映し出されている。そうやってゾンビを倒しながら、画面上にハイライトされたひよこを見つけ出し、カートに誘導して、制限時間内に出来るだけ多くのひよこと共に脱出することが目的となる。
前述で説明したルールは「救出モード」となる。本作は「救出モード」を含む3つのモードを収録。民家から町にステージを移し、周囲のゾンビの群れからひよこ達を守りながら、出来るだけ早くカートに戻ることを目的とする「脱出モード」。同様に町をステージとし、お腹が空いて動けなくなったひよこ達を、ゾンビの群れから出来る限り長い時間守り続けていく「防衛モード」がある。各モードにはスコアランキングも完備されている。世界中のプレイヤーで熾烈なスコア争いが繰り広げられるかもしれない。
KIMIDORI SOFT の300円シリーズ第2弾となる本作。第1弾となった『LOST EGG』は、生卵を操作してゴールとなるフライパンを目指すアクションアドベンチャー。目的こそシンプルだが、卵を転がしていく独特の操作感に、机や丸太などの狭いエリアを次々に飛び渡っていくシビアな調整も要求され、かなり高難度な仕上がりになっている。そして、高品質なグラフィックで表現された卵が、地面に落ちて割れるとなぜか目玉焼きになったり、隠しアイテムにトーストが用意されるなど、シュールな世界観も魅力的に映る作品だ。
前作『LOST EGG』の高品質なグラフィックや、卵をテーマにしたシュールな世界観は、『LAST CHICK – 最後のひよこ』にも受け継がれているようだ。本作には物理演算が導入されており、民家の空き缶や家具にニワトリが触れると倒れてしまうリアルな演出や、卵でゾンビが吹っ飛ぶシュールな光景にもより磨きがかかっている。価格も安価に設定されているため、独特な世界観に魅力を感じたなら気軽に触れてみるのもいいだろう。
『LAST CHICK – 最後のひよこ』は、Steamにて2020年3月20日リリース予定。