『Bloodborne』にて新たなスキップが発見される。「診療所の犬」を利用して壁を抜け、ガスコイン神父などを飛ばす変態ルート

 

スピードランのタイトルとしても非常に人気のある、フロム・ソフトウェアのPS4向けアクションRPG『Bloodborne』に、新風が吹き込まれた。ゲームの序盤を大幅にスキップすることができる新しいグリッチ技が見つかったのだ。発見者はGiantCookieJar氏で、グリッチの内容はゲームの開始エリアであるヨセフカの診療所に最初から配置されている敵モブの掴み攻撃を利用して壁を抜けるというもの。この壁抜けを成功させると本来ならば禁域の森側から回ってこないといけない診療所の裏手側にゲーム開始直後から行くことが可能となり、聖職者の獣、ガスコイン神父、血に渇いた獣、教区長エミーリアらのエリア/ボスを丸々スキップすることが可能だ。

3Dアクションゲームのスピードランでは「壁抜け」系のグリッチはもはや定番となりつつある。しかし、こういった壁抜けバグの中でも敵モブを利用したものは大抵の場合、難易度が高い。敵モブが特定の位置で特定の行動をするのが条件となっている場合が多く、そして敵モブの行動自体ある程度の誘導はできても完璧な制御は不能であるパターンが多いためだ。今回の『Bloodborne』のスキップもヨセフカの診療所に登場する「罹患者の獣」と呼ばれる四足獣型の敵モブ(シンプルに「犬」と呼ばれることが多い)を利用したものであるが、階段の上でこの犬が掴み攻撃をしてくるように状況を整えなければならない。ある程度の誘導はできるものの、やはり運の要素が絡む。とはいえ、グリッチを安定して成功させるためのセットアップ(特定の状況を簡単に再現するための操作手順)が見つかる可能性もある。

ヨセフカの診療所はゲームの開始地点であり、この壁抜けグリッチは文字どおりゲーム開始直後に利用することが可能だ。ではこのグリッチを使ってすぐに禁域の森へと向かうのが最速クリアルートになるのかというと、現状ではそうでもないようだ。つい先日の更新となっている現行パッチAny%の世界記録のルートはまずガスコイン神父を倒し、聖堂街まで行って血晶石の工房道具と血石の欠片を一通り回収してからヨセフカの診療所に戻り、このグリッチを利用して禁域の森へと降りていくものとなっている。このルートであってもヤーナムの影はレベル10の狩人に+3のノコギリ鉈と獣血の丸薬のみで戦うこととなり、かなりの厳しい戦いとなる。現在のルート最大の山場と言ってもいいだろう。

『Bloodborne』はスピードラン人気の高いタイトルであるが、ここ数年で主戦場となっているカテゴリはAll Bossesであった。しかし、今回のグリッチの発見で一気に現行パッチAny%が盛り上がっており、グリッチ自体の再現性が比較的高いこともあってSpeedrun.comのリーダーボードは連日の更新となっている。このグリッチを組み込んだチャート自体はいまだに最適化の最中であるようなので、今後のルートの変化などにも注目だ。