ポータブル・ゲーミングPC「GPD WIN MAX」製品イメージ画像公開。筐体を大型化し、前モデルより2〜3倍の性能に

中国・深センに拠点を置くShenzhen GPD Technologyは2月24日、ポータブル・ゲーミングPC「GPD WIN MAX」の製品イメージを公開した。スペックについても徐々に明らかになっている。

中国・深センに拠点を置くShenzhen GPD Technology(以下、GPD社)は2月24日、ポータブル・ゲーミングPC「GPD WIN MAX」の製品イメージを公開した。3Dレンダリング画像であり、まだ最終のデザインではないとしているが、3月には正式発表するとしているため、ここから大きく変わることはなさそうだ。

GPD社はUMPC(超小型ノートPC)を手がけるメーカーで、ゲームコントローラーを搭載しゲーム用途に特化した製品も展開。そのうちWindowsが動作するGPD WINシリーズはこれまでに2世代発売され、PCゲームを手軽に楽しめるとして日本でも人気を得ている(関連記事)。今回のGPD WIN MAXは従来よりも筐体を大型化。同社は一般向けUMPCでも大型化したバリエーション製品をラインナップしており、これに倣った形だ。ちなみに、GPD WIN 2の後継機となるGPD WIN 3については2021年の発売が計画されており、GPD WIN MAXはその間を繋ぐ存在とも言えるだろう。

GPD WIN MAXは、これまでと同じくキーボードの奥にゲームコントローラーを搭載。アナログスティックと十字キー/ABXYボタンの位置関係はGPD WINともGPD WIN 2とも異なり、左スティックとABXYボタンが外側に配置されている。もっとも指の届きやすい場所であり、おそらくユーザーからフィードバックを受けて配置を見直したのだろう。コントローラー部の間には、従来はなかったタッチパッドが追加。PCの操作をより自然におこなえることになりそうだ。そして筐体奥のバンパー部分に、L/RボタンとL/Rトリガーを備える。

筐体右側面にはMicroSDカードスロットとイーサネット、ヘッドセット端子があり、左側面にはゲームパッドとマウスの切り替えスイッチ。おそらく、従来機のようにアナログスティックでマウスカーソルを操作するためのものだろう。そして後部にはUSB 3.0のType-A端子が2つと、Type-C端子が2つあり、Type-C端子のひとつはThunderbolt 3に対応する。映像/音声出力は、従来のMini HDMIではなくフルサイズのHDMI端子だ。筐体の大型化によって、各種端子の充実化が図られていることが分かる。

気になる筐体サイズだが、スペックについてはまだ明らかにされていない。ただ、今年1月にGPD社が百度贴吧に投稿したプロトタイプらしき以下の写真では、広げた手のひらよりも大きなサイズとなっている(右に置かれているのはGPD WIN 2)。同社は、iPad miniとほぼ同じサイズで8.9インチモニタを搭載するUMPCを販売しており、それと同じようなサイズ感だと言えそうだ(GPD WIN 2は6インチ)。また微信への投稿の中では、16GBメモリ・512GB SSDを搭載することも明らかにされている。

GPD社は今回の投稿にあたりファンからの質問に答えており、その中から画像からは伺えない情報を拾っていこう。まず、ゲームコントローラー部の各パーツのサイズはGPD WIN 2と同じで、L2/R2トリガーはアナログ入力とのこと。Thunderbolt 3端子はeGPU(外付けのGPU)をサポートする。筐体と同じく冷却機構も大型化しているそうで、熱くなりがちだった前機種からの改善が見込めそうだ。同じく前機種での問題点のひとつだったヒンジの脆さも改善しているという。バッテリーはテスラ社に供給しているサプライヤーから調達。交換性については従来どおりとのことで、おそらくパーツとして販売されるのだろう。

搭載SoCについては口を閉ざしているが、GPD WIN 2と比較して2〜3倍のパフォーマンスを発揮するという。詳しいスペックについては3月に発表予定。そして2か月後には販売開始する計画だそうだ。キャンペーンをおこなうと述べているため、これまでのようにIndiegogoでのクラウドファンディングを通じて予約販売を実施するのかもしれない。まずは来月の正式発表に注目したい。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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