『あつまれ どうぶつの森』Directのアメリカ版では、国内向けにはない注釈が存在する。セーブデータの独自バックアップに関しての注意

 

任天堂は2月20日、「あつまれ どうぶつの森 Direct 2020.2.20」を公開し、『あつまれ どうぶつの森』についての情報を公開した。多岐にわたる情報が公開されており、その内容は全世界向けに放送されている。しかし米任天堂が管理するYouTubeチャンネルNintendoのDirectには、国内向けには存在しなかった注釈が存在するようだ。

※ しずえがたぬきちに変わり、猛反発を受ける公式Twitterアカウントの様相も世界共通

任天堂前出の映像内でよくある質問をまとめ、回答している。その中では、先日公式トピックに記載された、セーブデータに関する仕様も記されている。「Nintendo Switch Onlineのセーブデータお預かりに対応していますか?」という質問に対して、「Nintendo Switch Onlineのセーブデータお預かりサービスには対応しておりませんが、Nintendo Switch本体の故障・紛失時に備えて、サーバーにアップデートしたデータを復旧できるサービスを、後日提供予定となっております」と回答。公式サイトによると、対応時期は年内を予定しているという。

https://youtu.be/edHg8OCWm7c?t=3609

※ 該当シーンは1時間9秒から

と、この質問と内容自体は国内と北米で変わりない。デザインはやや異なるが、音声の内容も同じである。しかしながら、北米版には小さな注釈が存在する。画面に下にやや小さく表示された英文がこちら。「Nintendo Switch Online members can only have save data recovered one time due to loss or damage system」。ざっと訳せば、Nintendo Switch Onlineのメンバーは、一度だけ本体の故障や紛失によるセーブデータの復旧をすることができます、といったところだろうか。多少訳によってニュアンスは変わるが、おおむね同じ意味になるだろう。つまり、セーブデータの復旧が一度(one time)と明記されている。

https://youtu.be/KcsiD3nNzA4?t=1543

この記載は国内のDirectの同じシーンでも存在しないし、Nintendo UKのDirectでも存在しない。Nintendo(北米)の放送のみ、この注釈が存在する。これが何を意味するのかは現時点で不明。そもそも『あつまれ どうぶつの森』の独自バックアップの復旧仕様が世界的に「各アカウント一度のみ」なのかもしれないし、北米のみこの仕様かもしれない。訴訟などのリスクにつきまとわれる北米では、はっきりと注釈する必要があったかもしれない。ただし、もしグローバルに独自のセーブデータバックアップの回復が一度のみだとすれば、なかなか興味深い仕様ではある。

YouTubeアカウントNintendo(北米)の放送
YouTubeアカウントNintendo UKの放送
YouTubeアカウントNintendo 公式チャンネルの放送

以前海外インタビューにて野上恒プロデューサーは、セーブデータお預かりに対応しない理由について、時間操作を防ぎたいという旨のコメントを残していた(関連記事)。もしセーブデータバックアップを独自仕様にしても、自由にアップロード/ダウンロードできれば、セーブデータお預かりとなんら変わりない。その仕様の是非はさておき、一度のみという制限がつくこと自体は不自然ではないかもしれない。

任天堂は独自バックアップについて「対応内容や時期の詳細は、改めてご案内いたします。」と告知している。細かい仕様については、公式発表を待つのが得策。ただ、独自のバックアップについては、セーブデータお預かりと形態が異なるということで、同サービスと比べると制限が入るかもしれない。そんなことを念頭に置くと、独自仕様について受け入れやすくなりそうだ。

『あつまれ どうぶつの森』は、3月20日にNintendo Switch向けに発売予定だ。