パブリッシャーのFocus Home Interactiveは2月19日、カナダのデベロッパーBlackbird Interactiveが開発する宇宙船解体シミュレーションゲーム『Hardspace: Shipbreaker』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、今年の夏に早期アクセス販売を開始する。
『Hardspace: Shipbreaker』では、プレイヤーは約10億クレジットもの大きな借金を抱えており、銀河系随一の宇宙船サルベージ企業LYNXにてトレーニングを積んだ解体工のカッターとして、宇宙空間で廃船の解体作業をおこないながら返済していく。
プレイヤーのもとには、廃棄されたさまざまな宇宙船の解体依頼が舞い込んでくるため、その宇宙船は全体としておよそどれだけの価値があるのかや、どのような種類の資源がどれだけ存在するのか、また危険度などの難易度から判断し、どの依頼を引き受けるかを選択する。作業にかけられる日数もそれぞれ指定されているようだ。そしていざ廃船のもとに向かったら解体開始である。
プレイヤーはLYNX社の最先端ツールを装備しており、船体を自由なアングルで切り刻むことが可能。物理演算でリアルに表現され、これで宇宙船への侵入口を開けたり、価値のある資源を取り出すのだ。オブジェクトを引き寄せるグラップリングフックのようなものや、照明も用意されている。またスキャナーを使うことで、宇宙船の構造を可視化できる。構造躯体部分についてはカットできる場所が限られているため、スキャンしてあらかじめ確認しておく必要があるのだろう。また、パネル部分には重量の概念があり、そうした違いも可視化される。
スキャナーにはいくつかモードがあり、船内に存在する価値ある部品や資源などオブジェクトの判別も可能。貨物船だった場合は残された物資も存在するようだ。ここでは具体的なオブジェクトの内容も確認でき、回収にかかる難易度のほか、注意事項も表示される。たとえば、スラスター用燃料は可燃性が高いため、漏れた際は非常に危険とのこと。回収時の取り扱いを誤ったり、火気にあたるツールを不用意に使えば大事故に繋がり、ひいてはプレイヤーの身にも危害が及ぶだろう。
ツール表示には命綱を外すという項目も確認できる。より多くの資源を求めて、リスクと引き換えに行動範囲を広げるといった場面もあるようだ。なお、LYNX社の革新的なクローン技術があるため、死んでしまっても心配はいらない。蘇生料金が加算され、借金生活にすぐに復帰できる。
宇宙船を解体し、資源を回収して借金を返済していく中では、ツールやスーツ、ヘルメットをアップグレード可能だという。具体的にどのようなことが可能になるのか詳細は不明だが、これによってより難易度は高いが、より多くの報酬を得られる依頼にも挑戦できるようになるそうだ。
『Hardspace: Shipbreaker』は、Steamにて早期アクセス販売予定で、5月ごろの配信を計画しているという。まずは、15時間ほどのゲームプレイとなるキャンペーンモードの第1章と、2種類のカテゴリーの宇宙船、複数のアップグレードアイテム、そして自由に遊べるサンドボックスモードを用意。そして開発を進める中で、40時間以上楽しめるキャンペーンモードの完成を目指し、また解体できる宇宙船やミッション、デイリーチャレンジなどの追加、サンドボックスモードの拡充、Modのサポートなどをおこなっていくとのこと。早期アクセス期間は1年ほどを予定しているとのことだ。