『デモンエクスマキナ』Steam版が高評価&好調スタート。丁寧な移植がゲームのよさ引き出す


マーベラスおよびXSEED Gamesが手がけ、2020年2月14日にリリースされた『デモンエクスマキナ』のSteam版が好調なスタートを切っている。2月17日現在、Steamストアの国内売上ランキングでトップ、世界売上でもトップ10入りを果たしている。また、1800件を超えるユーザーレビューが投稿されているなか、「圧倒的に好評」と絶大な支持を得ているようだ。同時接続プレイヤー数も一時は約9200まで達していた。もとのゲームの魅力に加え、丁寧な移植が評価されているようだ。

『デモンエクスマキナ』は、人型の外部装甲「アーセナル」に搭乗し、戦場を駆け巡るハイスピード・メカアクションゲーム。月の落下により人類存亡の危機を迎えた世界で、一人の傭兵として暴走したAI「イモータル」に立ち向かっていく。撃破した敵から武器や装備を奪い、その場の戦況に合わせてアーセナルをプレイヤー好みにカスタマイズできる。また、戦場に点在する車両や建築物を有効活用することもでき、戦略的かつ爽快なロボアクションが楽しめる。30を超えるキャラクターが登場し、傭兵たちの生き様が描かれるストーリーモードのほか、1対1やタッグマッチで真剣勝負に興じる対戦プレイモード、プレイヤー・CPUを含む最大4人で巨大ボスに挑む協力プレイモードが収録されている。

同作はNintendo Switch向けに2019年9月13日に発売。その後、2020年2月14日にSteamでリリースされた。ゲーム内容としては一部ライセンス系のコンテンツが削除されている以外はNintendo Switch版から大きな違いはないものの、Steam版ならではの恩恵が存在する。

最大の恩恵はビジュアル面の強化だろう。画面解像度は最大4Kまで対応し、テクスチャについても高解像度化がなされている。これらの画質向上は、より没入感の高いプレイに繋がるものだ。また、フレームレートは最大200fpsまで対応(Game*Spark)。画面内に表示される敵が多い場面や、巨大なボスとの激しい戦闘シーンもスムーズに描写されることで、過熱する高速バトルをストレスなく楽しむことができる。そのほか、アンチエイリアス・シャドウ品質・被写界深度といったグラフィックオプションの充実や、ゲームパッドだけでなくマウス/キーボード操作にも対応している点も挙げられ、全体として高品質で丁寧な移植がなされている印象だ。なお、移植元であるNintendo Switch版においては、携帯モードでのプレイや、ローカル通信を用いた多人数プレイに対応しているなどの利点があり、Steam版はパフォーマンスにおいて利があるが、Nintendo Switch版ならではのメリットがあることも留意したい。

なお、同作の移植に携わったマーベラスの子会社であるXSEED Gamesは、『閃乱カグラ』シリーズや『英雄伝説 閃の軌跡』、『牧場物語 再会のミネラルタウン』など、国内タイトルの移植・海外向けローカライズを多数手がけ、多くのユーザーから信頼を得てきた。国産タイトルの海外リリースにおいては、ローカライズ・移植両方の面で配慮しており、『ダークソウル』最適化Modで名を挙げたDurante氏を公に商業レベルで起用したのも同社が初めて。今回の移植の評価が芳しいのも、同社の国内タイトルへの真摯な姿勢があったからこそである。そう考えられるかもしれない。

ハイスピード・メカアクション『デモンエクスマキナ』のSteam版は、Steamストアにて絶賛配信中だ。