パブリッシャーのCurve Digitalは2月14日、Echo Chamber Gamesが開発した物理ベース・デートシミュレーションゲーム『Table Manners』をSteamにて配信開始した。価格は1840円で、2月22日までは20パーセントオフの1472円で購入可能だ。
『Table Manners』は、マッチングアプリを通じて出会った男性あるいは女性と、食事デートをおこなうシミュレーションゲーム。プレイヤーは一人称視点で自らの片手だけが表示されており、その手を動かして相手の要求に応えていく。たとえば、テーブルのキャンドルに火を点けてほしいと頼まれればマッチを手に取り、ワインが飲みたいと言われれば店に注文し、運ばれてきたボトルを掴んでグラスに注ぐ。手は上下左右や手前、奥に動かせ、掴んだりひねる動作が可能。
本作は、その手の操作がなんとももどかしいのが特徴である。ちょっとした手の位置のズレで上手く掴めなかったり、あるいはビールをグラスに注いだり、ステーキに胡椒を振りかけようとしたのに、あらぬところにこぼれていったり。試行錯誤しているうちに、テーブルの上は散らかり放題となってしまうことだろう。なお、最初からテーブルの上に置かれていたものは、テーブルの下に落としてもすぐに“リスポーン”するが、注文したものに関しては再注文が必要だ。
また、パートナーから次々に出される要求にはそれぞれ時間制限が設定されているため、これもまたプレイヤーを焦せらせる。時間内に目的を達成できなければ、相手の幸福度メーターが減っていき、ゼロになると怒って帰ってしまうためだ。そして、一定数の目的に挑戦したところでデート終了。達成した目標数や相手の幸福度などからスコアが算出され、3段階のハートで評価される。また、プレイヤーの手の見た目を変えるカスタマイズアイテムも獲得できる。
そうして集めたハートの数に応じて次のデート(ステージ)がプレイ可能となり、パートナーの要求は複雑を増していく。たとえば、食材を鉄板で適度に焼いてから皿に盛り付けたり、クレームブリュレのカラメルをバーナーで炙ったり、フルーツをチョコレートフォンデュしてから食べさせたりなど、ひと手間かけなければならない目標にも挑戦することになる。
また、最初はごく普通のレストランがデートの舞台となるが、ゲームを進めると回転寿司店や船上、氷バー、飛行機内などが登場。回転寿司店では、注文した品がコンベアを流れてくるため、掴み取るのがより難しい。船は波の揺れに応じて椅子やテーブルがスライドし、氷バーもテーブルが氷のため物が滑っていく。そして飛行機では急降下しているのか無重力になったりと、それぞれの環境にも悩ませられることになる。
『Table Manners』では、もどかしい操作によってテーブスマナーどころではないカオスな状況となり、プレイヤーの笑いを誘う。こうしたゲームプレイは、手術シミュレーションゲーム『Surgeon Simulator』風と言えるかも知れない。とはいえ、ただもどかしければ楽しいというわけでもなくさじ加減が重要なようで、本稿執筆時点ではSteamでの評価は割れている。興味のある方はチェックしてみてはいかがだろうか。