『カオスコードNEXT』など、FK Digitalが新作開発中止を発表。紆余曲折を経て開発を続けるも、一度充電へ


台湾を拠点とするデベロッパーFK Digitalは、2020年3月31日以降、対戦格闘ゲーム『カオスコード ネクスト エピソード オブ エクストリームテンペスト(仮)(以下、カオスコードNEXT)』を含む、全ての新作タイトルの開発を中止すると発表した。『カオスコードNEXT』は、2016年10月に発表されたシリーズ新作で、先日のEVO Japan2020でも新映像が公開されたばかり。一転して開発の中止が発表されている。

※ Twitter内の画像左がMickey Lin氏、画像右がMichael Lin氏

発表に合わせ、『カオスコードNEXT』のプロデューサーであるFK DigitalのMickey Lin氏は、開発中止に至った理由についての文書を公開。文書内では、「カオスコード」シリーズのメイン・ディレクターであり、開発の中核だった弟のMichael Lin氏が、2017年12月25日にこの世を去っていたことが明かされている。それに伴い、Mickey氏自身も開発を続けられる精神状態ではないと報告。また詳細は不明だが、最近になって開発のサポートを失うことになったことも述べられている。文書の最後には、パブリッシャーであるアークシステムワークスの代表である木戸岡氏やキャリアを支えてくれた両親、FK Digitalの社員を含む全ての関係者と、「カオスコード」を愛してくれたプレイヤーなどに感謝の言葉を綴っている。

Mickey氏は、弟のMichael氏とともに「Fighters 共同体」にて初めて開発に参加し、「Fighters 共同体Flash」、「スーパーコスプレ大戦 Ultra」と2D格闘ツクールを用いたフリー格闘ゲームを次々に手がけ、「カオスコード」シリーズの開発に至るまで、20年以上も格闘ゲームの開発に情熱を注いできた。重要なパートナーを失いながらもゲームづくりを続けてきたようだが、当面の間は充電期間に入るようだ。

FK Digitalは「カオスコード」シリーズをはじめ、「疾風のうさぎ丸」シリーズやNintendo Switch版の「大繁盛!まんぷくマルシェ」、「魔女と勇者Ⅲ」など、さまざまなタイトルの開発を手がけてきた。充電期間を終え、ふたたび同社の新作がプレイできる日を待ちたい。