Activision Blizzardは2月7日、2019会計年度第4四半期業績報告を実施。『Call of Duty』新作を2020年10月~2020年12月の間にリリースすることを明かした。この時期に『Call of Duty』新作について言及されるのは例年どおりだが、これまでと違い、今年はまだ開発元がどこなのか発表されていない。
2019年の『Call of Duty: Modern Warfare』(以下、CoD:MW)はInfinity Wardが開発を主導。続く2020年の新作に関しては、当初Sledgehammer GamesとRavenが担当していたが、途中でTreyarchに切り替わったと、海外メディアKotakuのJason Schreier記者が独自の内部聞き込みをもとに報じていた。Kotakuの情報によると、新作は冷戦期を舞台にした「Black Ops」作品になるという。
Treyarchは近年『Call of Duty: Black Ops』シリーズを担当しており、直近では2018年に『Call of Duty: Black Ops 4』をリリース。もしも2020年にTreyarch作品が出るとすれば、長らく続いていたSledgehammer Games、Treyarch、Infinity Wardのローテーションが崩れる形となる。一方、『CoD:MW』のInfinity Wardに関しては、2018年の時点で次世代コンソール向けの新作に取り組んでいることが明らかになっており(関連記事)、2021年以降にはそちらの成果が見られることだろう。
2020年の新作は、2019年の『CoD:MW』ほどには売れないだろうとActivision Blizzardは伝えている。2019年10月に発売された『CoD:MW』の売上は格別であり、発売から3日間の時点で全世界売り上げが6億ドルを超え、現行コンソール向けの同シリーズ作品の中でもっとも売れていると発表されていた(関連記事)。2019年12月には、売り上げが10億ドルを突破し、最初の50日間の総プレイ時間、1人あたりプレイ時間、1日の平均デイリープレイヤー数は、現行コンソール向けシリーズ作品中最高の数値であったとも伝えられている(GameSpot)。
そして今回の投資家向け業績報告にて、『CoD: MW』の実売本数は、2018年の『Call of Duty: Black Ops 4』よりも「2桁%」高いと述べられている。『CoD: MW』は、『CoD』シリーズの中でも屈指の人気を誇る『Call of Duty 4: Modern Warfare』のリブート作品。現行コンソールにおいてシリーズトップの業績をおさめていることから、2020年新作の売り上げが『CoD: MW』ほど伸びないという見通しは、決して悲観すべきことではないだろう。なお『CoD:MW』に関しては今後、「まったく新しい体験」を届ける予定であるとも発信されている。
そのほかActivisionは、複数の「リマスター」「リイマジン」作品を開発中であり、2020年内にそれらを正式にアナウンスすると伝えている。Activisionは2016年に『Call of Duty: Modern Warfare Remastered』をリリース。その流れで『Call of Duty』シリーズ作品のリマスター版が出る可能性は高そうだ。なお2019年には一時的に、欧州のレーティング機関「PEGI(汎欧州ゲーム情報)」に「Call of Duty: Modern Warfare 2 Campaign Remastered」の名称が登録されていた(PC Gamer)。
2019年にローンチしたもうひとつの作品『Call of Duty: Mobile』に関しては、累計ダウンロード数が1億5000万を突破。Blizzard Entertainmentの情報としては、モバイル向けタイトル『Diablo Immortal』が2020年半ばにアルファテスト段階に入ることが明かされている。