株式会社ポケモンは1月15日、『ポケットモンスター ソード・シールド』をテーマとしたアニメ「薄明の翼」の第一話をYouTubeにて公開した。第一話は6分強の短編アニメとなっており、昨日15日の放送を皮切りに、同程度の長さのアニメを毎月1話ずつ公開していく。全7話構成となる。製作スタッフは以下のとおり:
■スタッフ
・監督:山下清悟
・脚本:木下爽
・脚本監修:岸本卓
・キャラクターデザイン:小笠原真
・色彩設計:広瀬いづみ
・美術監督:竹田悠介/益城貴昌
・3DCG:高橋将人
・撮影監督:小川克人
・音響監督:三間雅文
・アニメーション制作:スタジオコロリド
「薄明の翼」は、『ポケットモンスター ソード・シールド』の世界を舞台としたWebアニメだ。幼少期から病院生活をおくる少年ジョンと、同じく病院生活をおくるお兄ちゃん的少年トミーの2人が物語の主人公となるようだ。ポケモン好きのジョンは、ポケモンリーグのチャンピオンであるダンデが戦う試合を生で観戦したいと願っている。トミーは、ダンデの試合は人気なのでその希望を叶えるのは難しいと話すが、ポケモンリーグの委員長であるローズがふたりの生活する病院を訪れることをきっかけに、ストーリーが大きく動き出す。
「薄明の翼」は『ポケットモンスター ソード・シールド』のガラル地方を舞台としており、既存の設定が踏襲されており、キャラクターやポケモンが数多く登場する。ゲーム本編でも度々物語に絡むローズや秘書のオリーヴが登場。おなじみのキャラの姿が生き生きと描かれる。6分という短さのアニメであるが、細部でのこだわりが光る。ジョンの病室の内装は、ポスターやイラストが数多く飾られており、一瞬映るシーンからも少年のポケモン愛が伝わってくる。また本編でも運び屋として定着しているアーマーガアの特色が掘り下げられ、ワイルドエリアの集団襲撃で恐れられたキテルグマが病院で働く姿が映し出される。病院で一瞬映るゴチルゼルも味を出している。さらには冒頭のシーンでは、サトシとピカチュウの後ろ姿が映し出されるなど、細かな小ネタも仕込まれているわけだ。
『ポケットモンスター』においては、テレビアニメシリーズも根強く人気があるが、「薄明の翼」はゲーム本編の世界観を掘り下げる、テレビシリーズとはまた異なるアニメとして、ゲームの魅力をさらに高めている。作画の丁寧さや音楽の効果的な使用はもちろんのこと、ゲーム本編への愛を感じさせる第一話になっているだろう。病弱な少年ふたりは、どのように描かれていくのだろうか。YouTubeの再生回数はすでに100万回を超えており、切なさと美しさの両方を感じさせる「薄明の翼」は、今後も注目されていきそうだ。