Epic Gamesストアは2020年もゲームの無料配布と独占配信を継続。同ストアの消費額を示す統計データも公開


Epic Gamesは1月15日、同社のPCゲーム配信プラットフォームEpic Gamesストアの消費額や顧客数を示す統計データを公開した。同ストアが開設したのは2018年12月。それから約1年が経過した現時点での顧客数は1億800万人。そしてEpic Gamesストアでの消費額は合計6億8000万ドル(約748億円)となっている。そのうちEpic Gamesの自社タイトルではないサードパーティ製タイトルでの消費額は、全体の37%となる2億5100万ドル(約276億円)。つまり売り上げの大半は、『フォートナイト』を筆頭としたEpic Gamesの自社PCタイトルが生み出したものだと読み取れる。なおこのデータで示されているのは、Epic Gamesのクーポンやプロモーション適用後の、実際のユーザー消費額である。Epic Gamesが負担したクーポン/割引額は合計2300万ドル(約25億2800万円)におよぶ。

人気タイトルとしてリストアップされているのは、『World War Z』『Satisfactory』『Dauntless』『Untitled Goose Game』『The Outer Worlds』『ボーダーランズ3』『Metro Exodus』『ディビジョン2』『Control』。Epic Gamesストアで販売される新作の大半はPC独占もしくは時限独占タイトルであり、人気タイトルリストも必然的に独占・時限独占が多くなっている。

Epic Gamesストアにおける直近2019年12月のアクティブユーザーのデータを見てみると、米国ユーザーが全体の17.24%と一番多い。続いてロシアが10.15%、中国が8.36%となっており、日本ユーザーは全体の1.53%。参考データとして、ライバルとなるゲーム配信プラットフォームSteamの2019年12月ハードウェア&ソフトウェア調査によると、Steamユーザーの言語設定で一番多いのは簡体字(37.87%)。1年の間に14.43%も比率が上昇しており、これまで1位であった英語(30.43%)を抜いている。

『Dauntless』

またEpic Gamesストアでは毎週ゲームを無料配布するプログラムを実施しており、当初は2019年いっぱいまでの予定であったが、2020年を通して継続することが発表されている。同プログラムを通じては、これまでに『Hyper Light Drifter』『FTL: Faster Than Light』『Celeste』といった人気タイトルが続々と無料配布されてきた。今回公開された統計データによると、無料配布タイトル数は73。すべて入手した場合、1455ドル相当の価値がある(16万円)。無料配布タイトルの合計取得数は2億を超えるという。

なお本稿執筆時点(1月15日)の無料配布対象タイトルは、メトロイドヴァニア・アクションホラーゲーム『Sundered:エルドリッチエディション』。配布期間は1月17日までとなっており、その後はロボットが世界中を旅しながら人々と触れ合うアクションゲーム『Horace』が配信予定となっている。

『Sundered: エルドリッチエディション』

2018年12月に開設したEpic Gamesストアは、当時デベロッパー取り分70%がスタンダードとされていた収益配分を、取り分88%とすることで、デベロッパーフレンドリーさを強調。今回の発表においても、支払いシステムのサポート、Humbleストアとのキーレス購入の統合、クロスプラットフォームプレイの支援など、デベロッパーに優しいストアという点がアピールされている。

Epic Gamesストアが他プラットフォームに対抗する上での、もうひとつの武器となっている独占/時限独占配信に関しても継続される。2020年も、たくさんのPC独占タイトルがEpic Gamesストアにやってくるとのことで、その一例として『Magic The Gathering Arena』『Predator: Hunting Grounds』『Auto Chess』『Rogue Company』『Godfall』が列挙されている。