『Half-Life』リメイク『Black Mesa』、最終レベル「Xen」が本番ビルドでプレイ可能に。正式リリースに向けて大きく前進


Crowbar Collectiveは12月24日、『Black Mesa』の「Xen」レベルの追加を中心とした大型アップデートを配信。これまで公開ベータビルドでのみ遊べた同レベルが、本番ビルドにてプレイできるようになった。『Black Mesa』は、2015年よりSteamにて早期アクセス販売されている『Half-Life』のリメイク作品。現在はウィンターセール期間中につき、1月3日まで20%オフの1584円で販売中だ(通常価格1980円)。

『Black Mesa』は、『Half-Life』をSource EngineでリメイクするModプロジェクトとして2004年に始動。その後、ビジュアルの一新やサウンドの再収録、レベルのチューニングを施し、2015年にValveの承認を得て早期アクセス販売が開始された。最終レベルとなるXenは、当初2017年夏の実装を予定していたが、延期が続き今に至る。Xenは作中の他レベルとは異質の空間。さらに『Black Mesa』では、一から作り上げた再解釈版Xenとでもいうべき大幅なレベル刷新が施されており、完成までに時間を要していた。

*2018年11月に公開された「Black Mesa: Xen Trailer」

今回のアップデートでは、ベータビルドの内容を本番ビルドに反映させただけでなく、コミュニティからのフィードバックを受けてボス戦の難易度を調整。プレイヤー向けのゲーム内ガイドを増やしたほか、バグ修正や「Interloper」チャプター中のパフォーマンス改善も適用されている。いまだ早期アクセス段階であることに変わりはなく、今後もプレイデータやバグ報告にもとづき、正式リリースに向けて改善を続けていくとのことだ。

具体的なロードマップとしては、次回アップデート0.91にて、今回のアップデート後に発生するであろうバグを修正しつつ、各レベルのプレイ体験改善を図るという。Xenレベル用実績の実装も、準備が整っているとのこと。これらはできるだけ早い段階で配信するつもりだが、もし今回のアップデートにて、重大な不具合がすぐに見つからなかった場合には、アップデート1.0にまとめる可能性もあるという。

そして本作は、アップデート1.0にて正式リリースを迎える(2020年早期を予定)。おもに既存のゲームシステムやレベルの磨き上げが目標。具体的には、マルチプレイモードやワークショップが正しく機能しているかどうかの確認。敵AIのバランス調整や好ましくない挙動の制御、ゲーム全体のバグ修正と改良が予定されている。なお、Xenレベルの追加により本作の想定プレイ時間は15時間ほどになっているという。さらに正式リリース後には、開発初期に制作したレベル(Earthbound)のブラッシュアップを図るとのこと。これにより本作は、“Black Mesa: Definitive Edition”(開発陣の内部ジョークとしてこう呼んでいる)へと昇華するそうだ。

ついにゲームを通しでプレイできるようになり、正式リリースが見えてきた『Black Mesa』。来年3月には『Half-Life』シリーズ新作『Half-Life: Alyx』のリリースが予定されているため、そちらの予習としても遊べそうだ。