ジュブナイルADV『198X』Nintendo Switch向けに2020年1月23日発売へ。『Undertale』など担当する8-4がローカライズ手がける


スウェーデンのデベロッパーHi-Bit Studiosは12月18日、同スタジオが手がけるジュブナイル・アドベンチャー『198X』をNintendo Switchに向けて2020年1月23日にリリースすると発表した。Steamおよび海外PS4に向けては、今年6月に配信がおこなわれた本作だが、この度ハチノヨン(8-4)によるパブリッシングサポート/日本語ローカライズ(字幕)を経て、Nintendo Switchにも登場するようだ。

『198X』は、苦悩と葛藤に悶える青年の日々を追体験するアドベンチャーゲーム。主人公の青年Kidは、退屈な日常を前に憂鬱を抱えていた。寂れた郊外での生活。家族との摩擦。そんな中、行き場のない感情は夜道に光る一軒のゲームセンターへと向けられる。そして明滅を繰り返すディスプレイや鳴り響く稼働音、アーケードゲームの数々が青年の心を別世界に誘うのであった。

本作でプレイヤーは、青年の独白とともに、1980年代の作品をモチーフとしたアーケードゲームを体験することとなる。裏通りを舞台に、ギャングスターとの抗争を繰り広げる「BEATING HEART」、宇宙空間で大勢の敵艦隊に挑む「OUT OF THE VOID」、大都市目指し、車を走らせる「THE RUNAWAY」、忍者となり、伝承上の怪異と戦う「Shadowplay」、地下迷宮をコマンド選択で突き進む「KILL SCREEN」、以上ジャンルの異なる5つのアーケードゲームが楽しめる。

ただし全てのアーケードゲームにおいて、プレイできるのは1ステージほど。また、好きなゲームを選択して遊ぶこともできない。あくまで本作は、青年Kidの物語に焦点を当てたアドベンチャーゲームとなっており、“ゲーム内ゲーム”はナラティブな要素のひとつとして位置付けられている。青年の心情は多くのカットシーンとナレーションによって描かれ、プレイヤーは80年代のノスタルジーとともに、青年期特有の苦悩と成長を感じ取ることができるだろう。

青年の成長譚を中心に、精細な表現が光るピクセルアートや古代祐三氏を起用するサウンド、そして丁寧に作りこまれたアーケードゲームが詰め込まれる『198X』は、短編ながらも濃密な体験が可能な作品と言えるだろう。特に物語に関しては、これまで英語音声のみで綴られていただけに、ハチノヨンによる日本語サポートには期待が高まる。なお、現時点で本作は「Part 1」として位置付けられており、今後新たな物語が展開される可能性がある。