PlayStation 4のプラチナトロフィーを、1日で50個取得することに成功したトロフィーハンターが現れた。大記録を叩き出したのは、YouTubeにてPlayStation 4タイトルのトロフィーガイドを作成しているBrian氏(YouTubeチャンネル)。大作からインディー作品まで、同プラットフォームで販売されているさまざまな作品のトロフィー情報を発信しており、プラチナトロフィーの解除が簡単なゲームオブザイヤーといった、トロフィーを軸としたコンテンツづくりで知られている。今回の挑戦は、当初「24時間でプラチナトロフィー50個取得」を目標としていたが、結果的にはわずか20時間で50個解除を達成した。
So I did a thing over the past 20 hours, where I played to full completion, 50 games and earned 50 Platinums. Thought it'd be much easier than it was but with the community really pulled me through and this is dedicated to them. Check out the profile, https://t.co/GgoCu8LBzc
— Brian English ? (@PS5Trophies_) December 15, 2019
すでにライブ配信は終了しているものの、PSNProfilesページよりBrian氏(PSN IDはPS_4Trophies)のトロフィー解除履歴を確認可能。短くて5分、長くても40分台という凄まじいペースでプラチナトロフィー(基本的には全トロフィー取得が条件)をゲットしていったことがわかる。なお挑戦中には何度か休憩を取っており、その時間もカウントされている。
あらかじめトロフィー取得が容易なタイトルを選別していたことはもちろんのこと、いくつかの条件を設けた上での挑戦となった(PlayStation LifeStyle)。まず記録対象となるのはPlayStation 4タイトルのみであり、PlayStation 3/PlayStation Vitaタイトルは対象外。挑戦前の時点でトロフィー取得済みのタイトルも除外される。ただし同一タイトルでもリージョンによって別トロフィーリスト扱いになる場合は、別トロフィーとして計上。たとえば、5分~10分でプラチナトロフィーを取得できる『Zeroptian Invation』は、北米版・欧州版・アジア版と合計3回プレイしている。トロフィーリストは違えど、ゲーム内容は同じなので、慣れによりコンプリート時間はどんどん短くなっていく。
また記録挑戦中にプレイしたタイトルは、全てゲームパブリッシャーRatalaikaから提供されたもの。Ratalaikaはプラチナトロフィー取得が容易なインディーゲームを数多く扱っており、今回挑戦対象となったラインナップには、『Deep Space Rush』『FoxyLand』『Gravity Duck』『Himno』など、Ratalaikaがコンソール移植を担当したタイトルがずらりと並んでいる。プラチナトロフィーを簡単に取得できるゲームとしての宣伝にもなっているのだ。なお一番おもしろかったゲームはどれかと質問されたBrian氏は、Ratalaikaの『Daggerhood』『METAGAL』『Attack of the Toy Tanks』だったとツイッター上で答えている。
プラチナトロフィーをたやすく大量取得できることを、実践してみせたBrian氏。Twitter上では、「トロフィーシステムが破綻している、もしくは穴だらけであることを、正式に証明する結果になったと思います。それが良いことなのか、悪いことなのかは、みなさんの判断に委ねます」との言葉を残している。なお今回の挑戦では、短時間の間にジャンルの異なる50作品をプレイする必要があることから、条件反射、集中力、そしてアドレナリンがカギになったそうだ。また先述したように、トロフィー取得が容易であっても、Brian氏が記録挑戦前にプレイ済みのタイトルは除外されている。そのため、他の挑戦者による記録更新の余地は十分に残されているだろう。
Not to take anything away from my own accomplishment but I think I officially proved that the trophy system is broken or exploitative. It's up to you guys to decide if that's a good or bad thing. pic.twitter.com/1dnCw8tgKx
— Brian English ? (@PS5Trophies_) December 16, 2019
ゲームそのものではなく、トロフィーや実績の解除自体が目的と化したトロフィーハンターたちは一定数存在する。過去には「プラチナトロフィーを最速で解除できるゲーム」として『★★★★★ 1000 Top Rated』というゲームが売り出されたり、トロフィー取得の容易さを売りにしたゲームを量産するデベロッパーが登場したりと、海外ではニッチな市場が形成されている(関連記事)。
余談ながら非公式のデータベースサイトPSN Trophy Leadersによると、2018年10月時点で1681個のプラチナトロフィーを取得していたHakoom氏は(関連記事)、この1年あまりで500個以上も上乗せし、プラチナトロフィー2202個に到達(トロフィーレベル306)。当時2位だったRoughdawg4氏は、Hakoom氏以上のハイペースでトロフィー数を増やし、現時点でプラチナトロフィー2342個を記録している(トロフィーレベル323)。トロフィーの質よりも量を重視する市場がニッチながらも拡大し、プラチナトロフィーを簡単に取得できる時代になったことで、トロフィー数やトロフィーレベルの上位争いはインフレを起こしつつあるようだ。