スクウェア・エニックスは12月12日、『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リマスター』の発売を延期すると発表した。2020年1月23日だったリリース予定時期は、2020年夏に変更されるという。
延期の理由については、更なるクオリティの向上を目指すためだという。同作のプロデューサーである荒木竜馬氏は、今回の延期について以下のように説明している。
予定しておりました 1 月 23 日に皆様の手元にお届けすべく、スタッフ一同鋭意開発を進めて参りましたが、世界観の忠実な再現や、オンライン協力プレイでの快適性など、さまざまな部分で皆様の期待にお応えできるクオリティに達するためには、もう少しお時間をいただく必要があるとの決断に至りました。現在は全ての要素の実装を完了し、安定化とバグを修正する終盤の開発フェイズに入っており、ご満足いただける品質となるよう、ブラッシュアップを重ねている段階です。
発売を心待ちにしていただいていた皆様には本当に申し訳ございません。お待たせしてしまう分、より楽しんでいただける内容にして参りますので、今しばらくお待ちいただけますよう何卒宜しくお願いいたします。
『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』は2003年にニンテンドーゲームキューブ向けに発売された作品。『ファイナルファンタジー』シリーズのエッセンスを持ちつつ、マルチプレイに対応するアクションRPGということで注目を集めた。舞台となるのは、住民たちの生活をむしばむ「瘴気」が広がりつつある世界。村を瘴気から防ぐための手段である「ミルラのしずく」を採取すべく、村の人々に見送られ、キャラバンたちは旅に出る。同作は、そのリマスター版である。プラットフォームは、PS4/Nintendo Switch/モバイル。
リマスター版では、現世代機向けの解像度にしているほか、リクエストの多かったという最大4人でのオンラインマルチプレイに対応。さらに、クロスプラットフォームプレイに対応し、PS4-Nintendo Switch-モバイル間の、ハードの垣根を越えたマルチプレイが可能。追加要素も導入されており、各種族の新たなキャラクターバリエーションの追加や、新たな装備や強化アイテムの追加。本編クリア後にプレイできる「高難度ダンジョン&ボス」の追加されており、キャラクターボイスが新規収録されるなど演出面も強化されている。
先日『キングダム ハーツIII』のDLC「Re Mind」が2020年1月23日に配信されると明かされ、同日発売する同作のリリースが懸念されていたが、やはり発売延期となるようだ。マルチプレイに重点が置かれている同作において、期待されるのはオンラインプレイおよびクロスプレイ。ネットワークまわりに問題が多ければ、リマスターという形で蘇ったとしても、原作の輝きを曇らせてしまう可能性もある。2019年になり全面的に開放された始めたクロスプレイに関する技術も、それなりに複雑なはずだ。開発に時間がかけられ、万全のクオリティにてリマスターが発売されることを期待したい。