ゲームデベロッパーElastic Gamesは12月10日、Steam版『Last Year』の配信を開始した(日本語非対応)。本作は若者5人チームと殺人鬼1体に分かれて戦う、一人称視点の非対称マルチプレイホラーゲーム。販売価格は2050円。2018年12月にDiscordのPCゲームストアで先行配信された作品だが、Discordがゲーム販売事業から撤退したこともあり、Steamでの配信は実質上の再ローンチとなっている。
高校生の生存者5人チームは、殺人鬼から逃れながら学校やモール内から脱出するため協力。脱出口を開くために必要なタスクをこなしていく。生存者側には豊富な対抗手段が用意されており、マップを探索してクラフト素材を集め、ショットガンや火炎放射器、モロトフや野球バットなどで殺人鬼を迎え撃つことができる。殺人鬼をスタンさせて一気にダメージを与えるなど、協力すれば十分に殺人鬼を倒すことが可能だ。
操作キャラクターは、スポーツ万能のイケメン、いじめられっ子のオタク、優等生のヒロイン、勇敢なリーダータイプといったホラー映画のステレオタイプを反映した6人から選択可能。さらにマッチ開始時のクラス選択画面では、戦闘要員のアサルト、トラッカーを使って殺人鬼の位置を探知するスカウト、タレットを設置できるテクニシャン、回復薬を持つメディックの4種類から選び、各クラスのスキルを活かしながら恐怖の脱出劇に挑む。なおマッチ中に死亡しても、仲間に助けてもらうことで復活できる。
殺人鬼側は、罠を仕掛けたり、特殊能力を発動したりすることで生存者たちを追い詰めていく。巨体を活かして突撃する脱走囚の「Giant」、チェインを使って遠くにいる生存者を引っ張り誘拐する錯乱したホームレス「Strangler」、斧で襲いかかってくる学校用務員の「Slasher」。そしてSteam版の配信にあわせて追加された巨大な毒クモの「Spider」。本作はシーズンごとに異なるホラージャンルから影響を受けたコンテンツを追加していく運営方法を予定しており、殺人鬼のジャンルもそれぞれ異なる。なお殺人鬼側は死亡するたびに殺人鬼の種類を変更。生存者側は、次に誰が襲ってくるのかわからない状態になる。
また本作では、ホラー映画において、登場人物がどこに逃げようと、どこからともなく殺人鬼が現れては追い詰めていく様子を再現する「Predator Mode」が採用されている。殺人鬼は一時的にマップから姿を消し、他の場所に高速移動もしくはテレポートしてスポーンし直すことができる。ただし生存者の視界に入らないよう工夫は必要。廊下の角やクローゼットの中からサプライズ登場したり、通気口の中で待ち伏せしたりと、奇襲を仕掛けよう。マッチ終了までの制限時間は15分。固定マップということもあり、タスクを把握している生存者であれば脱出口確保まで速い展開で進むため、殺人鬼側としてはPredator Modeによる高速移動は不可欠だろう。
マッチ終了時には戦績に応じて「カード」「トークン」という2種類の通貨が手に入る。カードは新しいスキンを、トークンは新しいスペルをアンロックするもの。スペルは本作における生存者のアビリティであり、Arcanumというスペルツリーで解除していく。回復効率を上げるHealing Hands、CPUモンスターに探知されなくなるStealthy、最後の生き残りになった際に最大体力を大幅に上げるLast Man Standingなど。生存者のスペルスロットは2つあり、マッチ開始前にどのスペルを持ち込むか選択。スペルは消費型となっており、マッチ終了時に消失する。次のマッチで同じスペルを使いたい場合は、トークンを消費して再購入する必要がある(初回アンロック時よりも安価)。