『BioShock』シリーズ新作の開発が正式発表。2Kが新設するスタジオCloud Chamberにて、今後数年間かけて開発へ

Take-Two Interactive Softwareのパブリッシングレーベル2Kは12月9日、開発スタジオCloud Chamberを新たに設立したと発表した。そして同スタジオが、『BioShock』シリーズの新作を、今後数年間をかけて開発することが明かされた。

Take-Two Interactive Softwareのパブリッシングレーベル2Kは12月9日、開発スタジオCloud Chamberを新たに設立したと発表した。そして同スタジオは、『BioShock(バイオショック)』シリーズの新作を、今後数年間をかけて開発することが明かされた。

Cloud Chamberは、2Kの本社があるアメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコと、カナダ・ケベック州モントリオールの2か所に拠点を置き、2Kの開発スタジオ責任者を務めるKelley Gilmore氏が代表に就任。2Kの歴史において、女性が開発スタジオのローンチを主導するのは初めてだそうだ。

『BioShock』シリーズは、これまで2007年の『BioShock』、2010年の『BioShock 2』、そして2013年の『BioShock Infinite』までの3作品がリリースされている。最初の2作では水中都市ラプチャーを舞台とし、銃器のほかプラスミドと呼ばれる特殊な能力を使ったバトルが特徴。巨大なドリルを装備した潜水服姿のビッグダディや、彼が護衛するリトルシスターといったユニークなキャラクターはシリーズの象徴的存在となった。

そして『BioShock Infinite』では舞台を空中都市コロンビアへと移す。パートナーとしてプレイヤーをサポートしてくれるヒロインのエリザベスの存在や、スカイフックを使った空中移動などゲームプレイに変化をもたらした。同作は発売から2年で売り上げ1100万本を突破。同シリーズは2Kを代表するIPへと成長し、2016年にはこれら3作品をまとめてリマスターした『BioShock: The Collection』も発売。ファンからは新作が期待されていた。

*『BioShock: The Collection』のトレイラー

新作についての情報はまだほとんどないが、発表の中でKelley Gilmore氏は、まだ発見されていない世界と、そこで展開する物語を作り出すなかで、ビデオゲームにおける限界を引き上げるためにCloud Chamberを設立したと述べる。また、チームには『BioShock』シリーズを手掛けた主要スタッフも含まれているとのこと。

同氏を取材した海外メディアGamesIndustry.bizは、『BioShock 2』のクリエイティブディレクターHoagy de la Plate氏や、『BioShock』と『BioShock Infinite』でアートディレクターを務めたScott Sinclair氏、同じ両作のデザインディレクターだったJonathan Pelling氏らがCloud Chamberに参加していると伝えている。ほかにも、業界を代表するAAAタイトルを手がけてきたスタッフも含まれているという。一方で、これまでシリーズの前作を手がけてきたKen Levine氏は、新作の開発には参加していないとのこと。同氏はGhost Story Games(旧Irrational Games)にて、ナラティブ主導の別の作品を開発中である。

2Kの社長David Ismailer氏は、『BioShock』シリーズは前のコンソール世代においてもっとも愛され、また高く評価された作品のひとつだったと述べる。そして、Cloud Chamberが手がける新作では、力強い物語や象徴的なFPSゲームプレイはどういった方向に向かうことになるのか楽しみであるとコメントしている。またGilmore氏はGamesIndustry.bizに対して、ナラティブ面には特に注力しているとし、ファンを含め多くの人の意見に耳を傾けながら、新作に対するビジョンを形作っていきたいとしている。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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