幻の映画「スパイダーマン4」のゲーム版が開発されていた。Wiiの開発機の中から発掘される

SIEから2018年に発売されたPS4向け『Marvel’s Spider-Man』の大ヒットが記憶に新しいが、「スパイダーマン」のゲームにおいては、同作のようにオリジナルの物語を描いたもののほかに、映画版の物語をもとにして制作された作品もこれまでには数多くあった。もっとも最近の作品でいうと、2014年発売の『アメイジング・スパイダーマン2』がそれに当たる。

そうした映画とのタイアップとして開発が進められていたものの、世に知られることなくお蔵入りになってしまった作品が存在したことが明らかになった。海外メディアGamingAlexandriaなどが報じている。

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そのお蔵入り作品は『スパイダーマン4』である。さまざまなコンソールの開発機を収集するAndrew Earley氏がWiiの開発機RVT-Hを入手し、その内臓HDDにて発見したという。開発元はEurocom。「スパイダーマン」ゲームの開発実績はほかにはないが、Wii版『GoldenEye 007』など数多くの版権作品を手掛けていた。

発見されたビルドはまだ開発途中のもののようで、メインメニューでは2種類のプレイアブルパートから選択してプレイする形となっている。ひとつ目は、高層ビルが建ち並ぶ市街地ステージ。マップにはほとんどテクスチャが貼られていない状態だが、スパイダーマンを操作してウェブ・スイングが可能。敵も配置されているようだ。ふたつ目も同じく市街地であるが、こちらにはテクスチャがしっかり貼られ、街の喧騒も聞こえる内容となっている。しかし、スパイダーマンを動かすことはできず、マップのテストを目的にしたものと考えられている。

このほか、ほぼ完成した状態の街のごく一部をロードしたり、閉鎖空間にて敵を表示させてバトルシステムを試したり、またゲームプレイのデバッグをおこなうためのロケーションや、アセットのビューアーなどにもアクセスできるとのこと。

*Andrew Earley氏からゲームデータの提供を受けたYouTuberのHard4Gamesが『スパイダーマン4』のゲームプレイ映像を公開。

映画の方の「スパイダーマン4」はというと、2002年公開の「スパイダーマン」からの三部作に続く作品として企画されていた。サム・ライミ監督が引き続きメガホンを握る形でプリプロダクションとキャスティングを進めてとのことだが、結局2010年に制作中止となり公開には至っていない(シネマトゥデイ)。

おそらくそのあおりを受けて、ゲーム版『スパイダーマン4』も開発中止になってしまったのだろう。今回発見されたのはもちろんWii版ということになるが、それまでの三部作のゲーム版が発売されており、それらと同様マルチプラットフォームタイトルとして開発されていた可能性がありそうだ。

「スパイダーマン」ゲームはその後、映画「アメイジング・スパイダーマン」シリーズとのタイアップなどがリリースされ、そしてしばらく期間が開いたのち、先述した『Marvel’s Spider-Man』が発売された。同作は、2019年7月28日時点で世界累計実売本数1320万本を突破する大ヒットタイトルに。開発を担当したInsomniac Gamesは、今年8月に同作の販売元SIEの傘下に入った。映画とゲームの「スパイダーマン4」が公開・発売されていたら、また違った歴史を辿ることになっただろうか。それとも、発売されていても『Marvel’s Spider-Man』は生まれ、今のようにヒットしていただろうか。

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