『Skyrim』の奇妙なモノマネ動画が注目集める。お馴染みのセリフから奇想天外な動きまで完全再現

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『The Elder Scrolls V: Skyrim』(以下、Skyrim)にて発生する、とある現象を再現したビデオクリップが今、大きな注目を浴びている。『Skyrim』といえば作品の特徴として、広大なマップや圧倒的な自由度、膨大なクエスト量などが挙げられるだろう。しかし今回の動画では、これらの要素とは全く無関係な、ある種『Skyrim』の持ち味とも呼べる部分を忠実に再現しているのだ。

話題のビデオクリップを投稿したのは、Steve Kim氏。Fobwashedの名でも知られており、モバイルゲームやフレームワークの開発などを手がける人物だ。同氏は先月11月30日、Twitter上に話題の動画を投稿。ビデオクリップには、突然あらぬ方向に歩きはじめたり、と思えば急にぎこちない後ろ歩きを披露したりする、ひとりの男性の奇怪な行動が収められている。一見するとその内容には、不気味な印象さえ覚えるだろう。しかしこの映像、冒頭にも述べた通り、実は『Skyrim』プレイヤーにとって馴染み深い現象を忠実に“モノマネ”したシュールなパロディ動画となっているのだ。

映像にて“モノマネ”を披露する男性は、JinnKid氏。楽曲制作をはじめ、InstagramやTikTok、YouTubeなど、さまざまなプラットフォームで活動するコメディアンである。その一環として同氏は、『Skyrim』に登場するNPCの動きを真似たビデオをTikTok上に投稿しているようだ。その名も「Skyrim in real life」。もし『Skyrim』の世界が現実にあったなら、といった趣旨のタイトルである。JinnKid氏は、作中のNPCになりきることで『Skyrim』の世界を表現しており、そのユニークさに目を付けたKim氏がTwitterに動画を投稿したというわけである。ではなぜJinnKid氏は、NPCになりきるうえで、奇妙な動きを披露しているのだろうか。

というのも『Skyrim』には、Havokと呼ばれる物理エンジンが搭載されている。これを組み込むことで、たとえば、坂道に球体のアイテムを置くと転がるなど、ゲーム内の物体が現実世界と似た挙動を振る舞うようになる。しかし『Skyrim』に採用されるHavokは、時に不可解な動きを生み出すことでも知られている。もちろん、人型NPCも例に漏れない。そのため、プレイヤーが話しかける、身体に干渉するなどしてキャラクターに介入すると、NPCのAIにHavokの特性が相まって、まれに奇想天外な動きを起こすNPCの姿を拝めるのだ。そしてJinnKid氏は、そうした“クセ”を上手く反映させつつ、『Skyrim』のNPCを演じているというわけである。

以上の点を踏まえると、JinnKid氏によるNPCの再現度はかなり高い。椅子や壁をものともしない歩行。その結果、椅子の上に乗りだすキャラクター。経路を検索中と言わんばかりのぎこちない動き。これらは『Skyrim』プレイヤーが見てきたNPCの姿そのものであろう。くわえて、耳になじんだBGM、「ほかに何か必要なものは」といった聞き覚えのあるセリフ、唐突に喋りだす一般NPCのセリフなども差し込まれており、抜かりなく『Skyrim』の世界を表現している。さらに、撮影者の左手を映し続けることで、『Skyrim』のFPS視点であることを強調するという徹底ぶりだ。

JinnKid氏による今回の映像は、多くの『Skyrim』プレイヤーから共感と笑いを誘うこととなり、TikTokでの再生回数は100万再生、Twitter上では630万再生を突破している(いずれも本稿執筆時点)。動画が大きな反響を呼んでいることに対してJinnKid氏は、自身のTwitterアカウントにて、「とても嬉しい」と喜びの声をあげている。また動画のコメント欄には、「Skyrimをプレイしたことはないが、彼が椅子にぶつかった瞬間、この現象が何を示しているのか分かった」と、恐らく別の作品でHavokの“いたずら”を見てきたであろう人物からの声も寄せられている。

ちなみにTESシリーズにおけるモノマネに関して、過去にはLaFave Bros氏という人物が『The Elder Scrolls IV: Oblivion』に登場する衛兵の再現をYouTube上に投稿していたことが話題になっていた。当時の動画でも「Stop! You violated the law(待て!お前は法を犯した)」と、やはりプレイヤーにとって聞きなじみのあるセリフが使われていた。JinnKid氏含め、作品を愛しているからこそ、クオリティの高いモノマネができるのだろう。

ただし今回のJinnKid氏によるNPCの演技は、基本的な立ち振る舞いに物理エンジンの妙をうまく落とし込んでおり、前述したLaFave Bros氏による衛兵の再現と比較しても、動作という面で軍配が上がる。ぎこちなく、かつ不自然なNPCの動きは、パフォーマーとして多方面で活動するJinnKid氏だからこそ実現できているのかもしれない。なお、『Skyrim』のNPCを真似る「Skyrim in real life」はシリーズ化されており、現時点でパート3までTikTokに投稿されている(今回の動画はパート2)。パート1では手紙を届ける配達人役を、パート3では盗みを発見した際のNPCの反応をJinnKid氏が演じている。いずれも高クオリティなので『Skyrim』ファンの方はこちらも要チェックだ。

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