パブリッシャー2K Gamesは11月26日、Gearbox Softwareが運用する『Battleborn』のサービス終了スケジュールを発表した。すでにストアページからのダウンロードは不可となっており、今後はサービス終了に向けて段階的なプロセスを踏んでいく。まず2020年2月24日には、有償ゲーム内通貨のプラチナが購入できなくなる。そして2021年1月にゲームサーバーが停止され、『Battleborn』を遊べなくなる(オンラインマルチプレイはもちろんのこと、シングルプレイも不可)。なお、すでに所有済みのゲーム内通貨はサーバー停止まで使用可能だ。
『Battleborn』は2016年5月に発売されたMOBA型のチーム対戦FPS。対応プラットフォームはPC/PS4/Xbox One。個性豊かな30体のヒーローの中から1体を選び、最大10人のプレイヤーが2チームに分かれて戦うマルチプレイモード。そしてソロもしくはCo-opで遊ぶPvEストーリーモードが含まれている。『オーバーウォッチ』と同時期に発売されたことで何かと比較されがちだった『Battleborn』。ローンチ以降は慢性的な人口不足に悩まされており、2017年6月にはオンラインマルチプレイを無料で遊べるフリートライアル版を配信。実質的な基本プレイ無料化を図った。
しかしながら、プレイヤー人口は一時的に増加したのみであり、2か月後にはSteamの平均同時接続プレイヤー数が100人を下回ることに(SteamCharts)。そして2017年9月には早々に開発終了を発表(関連記事)。現在Steam版の平均同時接続プレイヤー数は10人台ということで、サービス終了のアナウンスはそれほど驚きではないだろう。なお2017年9月に開発終了が伝えられた際、クリエイティブ・ディレクターのRandy Varnell氏は、開発スタッフを当時「非常に期待されているプロジェクト」に移すと伝えていた。これは察するに、2019年10月に発売された『ボーダーランズ3』のことだったのだろう。のちにGearbox SoftwareのアートディレクターScott Kester氏はmetro.co.ukのインタビューにて、『Battleborn』を作ったことで『ボーダーランズ3』をより良いゲームにすることができたと語っている。
2K Games販売作品で言うと、2018年9月に『Evolve Stage 2』がサービス終了。そちらも人口維持に悩み、基本プレイ無料化を経た上でのサーバー停止となった。2018年には、Epic Gamesが開発していた三人称視点MOBA『Paragon』のサービス終了、『LawBreakers』『Radical Heights』で知られるBoss Key Productionの閉鎖など、著名スタジオもしくはクリエイターによるマルチプレイ作品の終了が相次いだ。それらに比べると、『Battleborn』は長生きした方だろう。最終的なサーバー停止も2021年1月と、かなりの猶予が与えられている。