Electronic Arts傘下のデベロッパーGhost Gamesは11月19日、レースゲーム『Need for Speed Heat』が新たな記録を樹立したとTwitterに投稿した。発売から1週間のプレイヤー数が、現行世代向けに発売された『Need for Speed』シリーズ作品のいずれよりも、本作は上回ったという。具体的な数字については明かしていない。
現行世代向けというと、『Need for Speed Rivals』『Need for Speed』『Need for Speed Payback』が発売されており、いずれもGhost Gamesが開発を担当。これらの作品は、同スタジオのポートフォリオそのものでもあるため、最新作がもっとも大きな成功を見たという点では感慨深いものがあったのかもしれない。同スタジオは、情熱(Heat)を示してくれたコミュニティに感謝の言葉を述べている。
『Need for Speed Heat』は、PC/PS4/Xbox One向けに今年11月8日に発売された。マイアミ風のオープンワールドの街パームシティが舞台。ここでは昼間は合法レースイベントが開催されており、一方夜になると非合法のストリートレースに参加可能。昼間のイベントでお金(BANK)を稼いで愛車をカスタマイズし、夜間の違法レースで評判(REP)を高めてアイテムをアンロックしていくという、ふたつのゲームプレイのサイクルが特徴のひとつだ。街では警察がパトロールしており、激しいカーチェイス要素も用意されている。
レビュー集積サイトMetacriticでの本作のメタスコアは、PC/PS4/Xbox One版の順に72/71/74となっており、シリーズの過去作と比べても飛び抜けて高評価だったというわけではない。レビューを見てみると、ストーリー要素の貧弱さやイベント要素の少なさなどが指摘されている一方で、特に夜間のゲームプレイや、車両の高いカスタマイズ性、ビジュアルクオリティの高さなどが好評を得ている。
『Need for Speed Heat』は今年8月に正式発表され、それからわずか3か月でリリースを迎えた(開発期間は2年)。ローンチに向けて大々的なプロモーションがおこなわれた訳ではなかったが、新たな取り組みとして、発売に先駆けてモバイル向けの無料アプリ「Need for Speed Heat Studio」を配信。アプリ内でカスタマイズした車両をゲーム本編にインポートできるなど、本作の購入へとファンを誘導する仕掛けが用意されていた。
また前作『Need for Speed Payback』の発売後には、EAのPC向けタイトルが遊び放題になるサブスクリプションサービス「Origin Access Premier」がサービスを開始。それから初めてのシリーズ新作発売となったため、プレイヤー数を押し上げる一因になった可能性はあるだろう。なお、EAは『Need for Speed Heat』の最終的な売り上げについては、300〜400万本程度を見込んでいると報告している(関連記事)。