鳩になるゲーム『Pigeon Simulator』など3作品のプロトタイプが期間限定無料配布開始。遊んだプレイヤーが製品化を決める

 

イギリスのインディースタジオBossa Studiosは10月31日、Windows PC向けの独自ランチャー「Bossa Presents」を公開した。Bossa Presentsは、同スタジオが開発中のゲームのプロトタイプを配信するための専用プラットフォーム。複数のタイトルが無料配布され、ゲーマーにプレイしてもらい、同スタジオが優先的に製品化すべきタイトルを選んでもらおうという企画である。現時点では『Pigeon Simulator』『I Am Fish』『Trash Bandits』の3タイトルがラインナップされており、11月28日まで無料配布されている。

『Pigeon Simulator』は、文字どおり鳩になれるシミュレーションゲームだ。大都会のある一角を舞台に、木の枝を拾ってきて指定の場所に巣を作り、ヒナを産み育てることが目標となる。ただし、活動するには食べ物が必要。鳩には満腹度と体力のゲージがあり、満腹度がゼロになると体力が徐々に減り始め、体力もゼロになるとゲームオーバーだ。満腹度は、出すものを出すと減少。つまり、ウンチをするかゲロを吐けば減る仕組みである。

街には、食べ残しのファストフードや飲み物があちこちに捨てられており、これを食べることで満腹度と体力を回復可能。また、人間はもっと美味しいものを持っているためこれを狙う手もある。しかし、人間に近づくと蹴り飛ばされてダメージを受けてしまう。そこで排泄物を空から投下して撃退するのだ。さらに、ドラム缶から食べ物ではない何かを摂取し、それを排出すると、車や屋台などを爆破可能。そうして街を大混乱に陥れることも本作の楽しみ方のひとつである。なお、本作は最大4人でのローカル協力プレイにも対応する。

『I Am Fish』は、Bossa Studiosの人気作『I Am Bread』の精神的続編として開発中のアクションゲームだ。プレイヤーは、とある家で飼われている金魚。丸い金魚鉢の中で暮らしており、海に帰ることを目指す。『スーパーモンキーボール』のように金魚鉢ごとゴロゴロと進んでいくが、プレイヤーが操作するのは金魚鉢ではなく金魚というところがポイント。アナログスティックで尾ひれを動かすことで金魚が泳ぎ、金魚鉢のガラスにぶつかると力が加わりその方向に転がっていく。

現時点でステージは2種類用意されており、いずれも家の2階からスタート。階下へと降り、街中を抜けて海に辿り着かねばならないが、金魚鉢はガラス製であるため当然衝撃には弱い。高所からの落下は厳禁。道路では車にも注意したい。金魚鉢に6割ほど満たされた水の揺れも転がりに影響するため、慎重な操作が求められるだろう。衝撃を吸収するマットが敷かれていたりするため、うまく攻略ルートを見いだすことが必要だ。ステージには複数の収集アイテムも配置されている。

『Trash Bandits』は、キツネが主人公のゴミ収集対戦ゲーム。2〜4人でのプレイに対応する。ゴミ収集車に乗って指定のゴミ集積所に向かい、置かれているゴミを掴んで収集車の荷箱に放り込んでいく。そして60秒経つと次の集積所に向かうよう指示が出るため、また収集車を走らせそこへ向かいゴミを集めるという流れである。ゴミは種類によって異なるポイントが割り振られており、より重いゴミを回収するとより多くのポイントを獲得できる。そして先に計75ポイント獲得したチームが勝利だ。

本作は、物理演算を取り入れたアクションが特徴のひとつ。プレイヤーキャラクターであるキツネのゴミ収集時の操作は、移動のほかは物を掴むことと腕を上に掲げることのみのため、うまくゴミを収集車に回収するにはコツが必要だ。うっかり自分が収集車に飛び込んでしまうと解体されリスポーンを待つ羽目になる。物を掴んだままクルクル回り、遠心力を利用して放り込むのはひとつのテクニックだろう。遠くから投げて回収するとボーナスポイントもゲットできる。また、路上に収集車を停めると、ほかの車が容赦なく突っ込んでくるため注意したい。本作はシンプルなルールにて、ハチャメチャな対戦を楽しめる作品となっている。

今回無料配布された3作品は、どれもプロトタイプながらしっかりと遊べる段階まで仕上がっている。各タイトルのメニュー画面では、製品版に向けた展望も記載されているため、プレイしたうえで、発売を期待するタイトルにフィードバックを送ってみてはいかがだろうか。