『ポケモンGO』青チームリーダーのブランシェは、やはりノンバイナリー(無性別)か。公式サイトで新たな根拠が見つかる
『ポケモンGO』の青チームことチーム ミスティックを率いるブランシェが、ノンバイナリーである可能性が高まっている。『ポケモンGO』では、トレーナーレベルが5に達すると、赤・青・黄のチームを選ぶことになり、青を選べばブランシェのグループに入ることになる。ブランシェは、白い髪にスーツ、そしてスパッツを履いたリーダー。性格は冷静で真面目、冗談は苦手。ポケモンの進化の研究を進めており、時間を忘れて研究に没頭するという、クールで知的ながら真っ直ぐな不器用リーダーとして描かれている。
ブランシェについて
❄️チームミスティックのリーダー
❄️冷静で鋭く真面目
❄️冗談は苦手
❄️ポケモンの進化に夢中
❄️時間を忘れて研究に没頭
トレーナーの皆さん、ブランシェと一緒に「グローバルチャレンジ」をがんばりましょう! #ポケモンGO pic.twitter.com/Jcb3bPlLOQ— Pokémon GO Japan (@PokemonGOAppJP) August 6, 2019
そんなブランシェはリーダー3人の中でも特に人気を誇るキャラであるが、一方で謎に包まれている部分があった。それは性別だ。ブランシェの一人称は「わたし」。胸部は強調されておらず、下半身はスパッツ。クールで落ち着きがあるが不器用で、かっこいいともかわいいともいえる外面・内面を持ちあわせている。赤チーム(ヴァーラー)のリーダーであるキャンデラは、一人称は同じく「わたし」ながら、下半身はタイツ(レギンス)でいくらか胸が膨らんでいる。黄チーム(インスティンクト)のリーダーであるスパークは、一人称は「オレ」で髪型から身なりまで雄々しく、かなりわかりやすく男である。
運営開発を手がけるNianticも、ブランシェの性別についてははっきりさせてこず、あからさまな描写や情報開示は避けてきた。性別は必ずしも重要な情報というわけではない。とはいえ、ファンにとってはブランシェの根底にある性は気になる部分であろう。そんな経緯で、ブランシェのセリフや言動から、性別を類推する動きが強まっていた。そして10月28日に公開された「ウィロー博士の調査レポート:影から迫る脅威」に、ブランシェの性別に関するヒントが隠されているようだ。PokemonGoHubなどが指摘している。
「ウィロー博士の調査レポート:影から迫る脅威」は、『ポケモンGO』の世界観やキャラクターを掘り下げる、いわゆるバックグラウンドストーリーである。今回はロケットレーダーというアイテムを介して、『ポケモンGO』の世界を荒らし回るGOロケット団との対峙が描かれる。ブランシェとウィロー博士は、ロケットリーダーのクリフと予期せぬ遭遇をし、動揺しながらも一旦その場を離れるというストーリーが描かれているが、該当する描写は“英語版”でのみ確認できる。以下、英語と日本語の文を引用する。
Blanche became visibly upset, which tends to happen when things don’t go to their carefully curated plans.(ブランシェは、計画通り事が運ばないときにふと見せる苛立ちの表情を、一瞬だけ見せた。)
注目したいのは「their」の単語だ。このtheirはブランシェの~という意味を指しているが、その所有格はherでもhisでもない。theirなのだ。一般的には、ノンバイナリーを自認する人は単数であっても、その代名詞はtheyであるとされている(Huffington Post)。必ずしもすべてのノンバイナリーな人々がtheyと呼ばれるわけではないが、浸透している代名詞であるのは確か。theirという所有格の表現は、ブランシェがtheyと呼ばれていることを意味する。つまり、ブランシェがノンバイナリーであることが示唆されているだろう。
性別がなんであろうと、もしくはノンバイナリーであろうと、ブランシェの魅力は変わらない。むしろ公式によるノンバイナリーの示唆が強まったことで、ブランシェをどちらかの性別に当てはめるユーザーが減っていくかもしれない。ブランシェはブランシェなのだ。Nianticがブランシェに与えたキャラ付けについては、彼らなりのメッセージがあるのだろう。かっこよくもかわいらしいブランシェの活躍に、今後も注目だ。