殺される直前の時間を繰り返すADV『The Drifter』発表。ピクセルアートで描かれるタイムリープ・スリラー

インディースタジオPowerhoofは10月21日、『The Drifter』を発表した。対応プラットフォームはSteam(Windows/Mac/Linux)とNintendo Switch(予定)。『The Drifter』は、2Dで展開されるタイムリープ型のアドベンチャーゲームだ。

インディースタジオPowerhoofは10月21日、『The Drifter』を発表した。対応プラットフォームはSteam(Windows/Mac/Linux)とNintendo Switch(予定)。『The Drifter』は、2Dで展開されるポイントアンドクリックアドベンチャーゲームだ。

『The Drifter』の主人公となるのは、Drifterの名のあるとおり旅人である。主人公となるMick Carterは、住む場所を転々とし職を変え、さすらっていた。ひとつの場所に留まれない男なのだ。とある事情により故郷に帰ることになったMickは、生まれ育った古い街で殺人事件を目撃。その日から、武装した謎の男たちに追われることになり、そして最後には殺されてしまう。

しかしMickの人生はここで終わらなかった。死に際に彼の意識は剥ぎ取られ、死の直前の身体に戻された。またしても目撃する殺人現場、過去に苦しむ自分、そして誰かに付け狙われている感覚。時間が戻されたのだ。Mickは自身を付け狙う殺人鬼や謎の陰謀から逃れなければならない。

本作はクラシックスタイルのポイントアンドクリックアドベンチャーゲームとなっており、画面内の任意のオブジェクトをクリックして、物語を進めていく。近年リバイバルが進んでいる同ジャンルから手がかりを得ながら、物事をくっつけるようにしてパズルを解いていく形式を採っているという。オブジェクトはいかにもな雰囲気で設置されているわけではなく、現場を調査しているような感覚で謎解きを進めていくそうだ。ゲームテンポは早く無駄がなく、迷子になることはあまりないそうで、状況はめまぐるしく変化するので息をつく暇もないようなデザインに仕上がっているのだとか。

作風としては、マイケル・クライトンやジョン・カーペンター作品などから影響を受けつつ、1970年代にかけてのオズプロイテーションを組み合わせた、ジェットコースターのようなシナリオ展開が繰り広げられるそうだ。血がたぎるようなサウンドと、声優たちのフルボイスによる熱演が、雰囲気を盛り上げる。ピクセルアートで描かれる暗澹とした表現も、本作の特徴のひとつになるだろう。

開発を手がけるPowerhoofは、オーストラリアのメルボルンに拠点を構えるスタジオ。メンバーのひとりであるDaveが、相棒であるBarneyを説き伏せ、長年の夢であったナラティブADVの作成に着手。しばらくの間Adventure Jamにて好成績を収め、その経験をいかしてスリラーADVを商業向けに作り始めた。2017年後半から作られたのが『The Drifter』であるというわけだ。Daveの空き時間で作られていたが、2019年に入りフルタイムで開発されているとのこと。

『The Drifter』はPCおよびNintendo Switch向けに発売予定。他プラットフォームでの展開は未定となっている。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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