『ポケモンGO』の田舎対策を進めていることをNianticが示唆。ポケストップ報酬やレイドボス調整など


Nianticは『ポケモンGO』のコミュニティノートを更新し、現在取り組んでいることについて報告している。その中で、郊外のプレイヤー向けの対策を進めていることを明かした。内容としては、ポケストップの少ないエリアではより多くの道具がポケストップからもらえるように設定しているとのこと。

『ポケモンGO』においてはポケモンを捕獲するためには、モンスターボールが必要。モンスターボールの基本的な入手源は、各地に設置されているポケストップである。ポケストップを回すことでモンスターボール(もしくは上位のもの)が獲得できるが、一方でポケストップが少なければボールの入手に困窮してしまう。そうなれば、ポケモンの獲得が難しくなってしまう。一般的にポケストップは、都心にいくほど多くなる。都会に住んでいるプレイヤーなら、潤沢にアイテムを獲得できるが、一方郊外のプレイヤーはそうはいかない。この問題は、リリース初期から“地域格差”として議論されてきた。

しかし秋口に入ってから、Redditなどで「ポケストップによって出るアイテム量が著しく異なる」との報告がなされてきた。ユーザーDrKillerZA氏は、自宅周辺と勤務先周辺のポケストップで出るアイテムの量が倍近く異なる(自宅のほうが多い)と語り、同様の報告が寄せられてきた。氏がポケストップを回す時間帯としては、自宅が夜で勤務先が昼。そうした違いがあるのではないかとの推測もあるが、勤務先周辺がポケストップの多いビジネス街で、自宅周辺がポケストップのそれほど多くない閑静な住宅と考えるのが妥当だろう。

左が自宅で、右が職場。自宅で受け取るアイテム数が明らかに多い Image Credit : DrKillerZA

Nianticは今回、そうしたポケストップにおける地域の格差を調整していることを公式に認めている。ポケストップの少ないエリアではより多くの道具がポケストップからもらえるようになっていたのだ。そのほか調整している内容としては、ゲーム内ショップで販売するお得なボックスの内容を調整したり、レイドボスの強さを調整していると明かしている。レイドボスについては、こちらも郊外のプレイヤーに向けた配慮が含まれているだろう。レイドボスは、人の集まるエリアでは伝説レイドなどでも難なくクリアできるが、一方で十分な人数が集まらなければ、いつまで経っても討伐できないケースがある。特に伝説レイドは、歴戦プレイヤーでもひとりではなかなか太刀打ちできない。

そのほかNianticはさまざまな面でゲーム内の要素を調整していると明かしているが、コミュニティノートの内容が曖昧なため「要約すると、テストしてました。まだテストしてます。何かテストするかもしれません」といったコメントでいじられ、多くのUpvoteが寄せられている。とはいえ、ゲームバランスの調整を進めることや、それを公言することはユーザーとの重要なコミュニケーションのひとつ。必要なことのひとつであるだろう。

なお現在『ポケモンGO』では「Pokémon GO ハロウィン」が実施されているほか、スペシャルリサーチ「ウィロー博士の調査レポート:影から迫る脅威」がティザー公開されている。スペシャルリサーチもまた、郊外では達成が難しくなるタスク。位置情報ゲームにおいては、地域格差は切り離せない困難な課題であるが、今後も取り組まれていくことに期待したい。