ゲームボーイ/GBA互換携帯ゲーム機「Analogue Pocket」海外発表。ゲームギア/ネオジオポケットカラーなどにも対応可能
アメリカのゲーム互換機メーカーAnalogueは10月17日、ゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンス互換機「Analogue Pocket」を発表した。ブラックとホワイトの2色展開で、価格は199.99ドル(約2万2000円)。2020年に発売する。さらに、ゲームギア・ネオジオポケットカラー・Atari Lynxなどに対応するアダプターも別途販売するという。
Analogueは、これまでにファミコンやスーパーファミコン、メガドライブなどの互換機を手がけ、品質の高さやスタイリッシュなデザインなどにより人気を獲得してきたメーカーだ。今回発表されたAnalogue Pocketは、同社として初めて手がける携帯ゲーム互換機。ゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンスのカートリッジを挿してプレイできる。また上述したように、別売りのアダプターを介してゲームギア・ネオジオポケットカラー・Atari Lynxなどのカートリッジにも対応する。アダプターの製品画像や価格など詳細はまだ公開されていない。
Analogue Pocket本体は、ゲームボーイのような縦型スタイルを採用しながら、ミニマルでスタイリッシュなデザインが特徴だ。前面には十字キーとメインの4ボタンなどがあり、すべてのボタンはリマッピング可能とのこと。背面にはゲームカートリッジを挿すスロットがある。そして3.5インチの液晶ディスプレイが搭載され、その解像度はゲームボーイのちょうど10倍にあたる1600×1440(615ppi)。Analogueによると、プロレベルの色再現性やダイナミックレンジ、輝度を擁しており、これまでゲーム機には使用されたことのないクラスのディスプレイだとしている。
そのほか、リチウムイオンバッテリーを内蔵し、USB Type-C端子を通じて充電可能。ステレオスピーカーや3.5mmヘッドフォン出力、microSDカードスロットも搭載している。オリジナルのゲームボーイでの対戦時に使用した、シリアル通信ポートに相当する端子も用意しているとのことだ。
携帯型のゲーム互換機であるAnalogue Pocketだが、「Analogue Dock」と呼ばれる専用ドックが別途発売され、これに本体を挿すことで、HDMI経由でテレビやPCモニタに映像を出力して楽しむこともできる。また、Analogue Dockに搭載された2つのUSB端子にて有線コントローラーを利用したり、Bluetoothのワイヤレスコントローラーでのゲームプレイも可能。USB-DACの使用にも対応するようだ。Bluetoothコントローラーについては、これまでのAnalogue製品にてコラボしてきた8BitDo社製であればすべて対応しているとのこと。
Analogue Pocketにてゲームを楽しむためには、各種ゲームカートリッジが必要となる(ROMファイルには対応しない)。一方で、本体にはゲームボーイ向けシンセサイザー/シーケンサーとして知られる「Nanoloop」が内蔵されており、単体で音楽制作が可能だ。いわゆるピコピコサウンドを生み出すことができ、愛用するチップチューンアーティストも多い。
Analogue Pocketでの各ゲーム機の互換については、ソフトウェアエミュレーションではなく、独自の回路設計をおこなえる半導体FPGAを利用しハードウェアレベルで実現している。また、本体内にはもうひとつFPGAを搭載し、こちらは外部の開発者に開放されるという。Analogue社は、開発者はAnalogue PocketのハードウェアとFPGAを利用して何か素晴らしいものを生み出してくれるだろうとコメントしている。