2019年10月14日、PlayStation向け『デュープリズム』が発売から20周年を迎えた。1999年10月14日にスクウェア(現:スクウェア・エニックス)から発売された『デュープリズム』は、純朴な少年ルウと勝気な少女ミントの2人を主人公とし「遺産」をめぐる物語が紡がれる。
丁寧に作られたアクションに優しくも重厚な物語、ファンタジーに彩られる世界など、独自の魅力を持つ作品として仕上げられ、高い評価を獲得した。大ヒットこそはしなかったものの、遊んだユーザーにとって心に残るゲームとして覚えられているだろう。そんな作品が発売され20年が経過したわけであるが、当時ディレクターを務めていたスクウェア・エニックスの杉本浩二氏が、同作の実験動画を公開している。
実験動画が発掘された。 ※本編とは一切関係ありません pic.twitter.com/6JWOIY1MYJ
— Koji Sugimoto (@k_sugimoto) October 14, 2019
実験動画その2 ※本編とは一切関係ありません pic.twitter.com/vbz8EwSUsf
— Koji Sugimoto (@k_sugimoto) October 14, 2019
ひとつめの動画は、主人公のひとりであるミントが、武器でもあるリングを使ってロープをつたって移動するというもの。多彩なアクションが楽しめるというのは『デュープリズム』のひとつの特徴であるが、このアクションはミントが素早く移動しており、見ているだけでもなかなか爽快感が高そうだ。
ふたつめの動画は、ルウとミントが協力して、高い柱にのぼるというシーン。ルウがミントを振り回し、投げ飛ばした後、自身はジャンプで柱に到達する。性格は真逆ながら引き寄せ合うふたりのコンビネーションが炸裂する、なんとも気持ちのよい映像だ。杉本氏が「※本編とは一切関係ありません」と記載しているように、たとえルウとミントが出ていようとも、本編とは関係がないのだろう。とはいえ、これらのアクションが用いられた『デュープリズム』の新作を見てみたいと思うのは、自然なファン心理かもしれない。
『デュープリズム』20周年は、SNSなどで盛り上がりを見せており、前出の杉本氏も多くのファンの投稿をRTするなど、同作への強い愛情を見せている。リリースから20年が経過しても、開発者からもファンからも愛されている現状は、『デュープリズム』が魅力的な作品であることを改めて証明しているだろう。
JunyaNakano – Unreleased Tracks1999 vol.1+2
デュープリズム作曲中だった1999年頃の未発表作品から16曲。
仕事とは別で作曲されたものだが、両者の音楽性は限りなく近い。
Bandcamp,iTunes,AppleMusic,Spotifyなどでも配信始めました。https://t.co/QRBllXdcG2— Junya Nakano (@nakano_junya) October 14, 2019
なお『デュープリズム』関連としては、同作の音楽を制作した仲野順也氏が『デュープリズム』作曲中だった1999年頃の未発表作品から16曲を選りすぐったアルバムを販売しているほか、仲野氏が『デュープリズム』の作曲を振り返る希少なインタビュー記事がPenguin’s Laboにて公開されている。20周年をきっかけに、ゲームを再び遊んだり音楽にふれることで、曇らぬ輝きを持つ『デュープリズム』の世界をまた味わってみるといいかもしれない。