『Half-Life 2』シリーズのNPC、5年を経て再び「まばたき」をするようになる
Valveは9月27日、Steamにて販売中の『Half-Life 2』『Half-Life 2: Episode One』『Half-Life 2: Episode Two』『Half-Life 2: Lost Coast』『Half-Life: Source』の5タイトルに向けてアップデートを配信したと発表した。
アップデートの内容としては、セーブ時にプレイ動作が引っかかるような現象や、設定メニューに入った際のSteamVRの動作、コンバイン兵のサウンドが抜け落ちていたといったバグを修正するものとなっている。そしてもうひとつ、「NPCが瞬きしない」という問題についても修正されており、これがプレイヤーの間にてちょっとした話題となっているようだ。海外メディアGamesRader+などが報じている。
今回アップデートが配信された『Half-Life 2』シリーズでは、ValveのSource Engineによってキャラクターの高度な顔面アニメーションシステムを導入。顔に仕込まれた40個の筋肉を使い、繊細な表情を見せることが可能になった。またNPCが瞬きをすることも、小さなことではあるが自然な表情に見せることにに寄与している。しかし2014年、ValveがSteamのゲーム/アプリケーションコンテンツシステムであるSteamPipeをアップデートしたタイミングで、同シリーズに登場するNPCが瞬きをしなくなったという。
もっとも、まったく瞬きしなくなったわけではなく、以前と比べて頻度が極端に減った形だった。たとえば、『Half-Life 2』にてプレイヤーである主人公ゴードン・フリーマン博士が、アリックス・バンスに初めて出会う場面などの重要なカットシーンでは、わずかながら引き続き瞬きをしている(以下の画像)。おそらく、演技としてあらかじめ仕込まれていた瞬きなのだろう。それとは別に、ランダムにおこなわれる瞬きがバグにより動作しなくなったものと考えられる。また、コンソール版にはこのバグの影響はなかった。
Steamの掲示板では、NPCがふたたび瞬きするようになることを求めて、Valveに対してバグ修正を要望する声が上がっていた。ただ、いずれも10年以上前の作品であり、バグが発生してからも何年も放置されたままのため、誰もが諦めていたようだ。しかし今回、NPCの瞬きが突然修正されることとなった。
Valveは2017年にも、『Team Fortress 2』にてクラス変更すると、ヒットボックスがキャラクターモデルから僅かにずれるというバグについて、10年越しに修正したことがある(Ars Technica)。同作はオンラインゲームとしてアップデートが続けられているため、現在も従事しているスタッフがいるはずであるが、『Half-Life 2』シリーズについてはそれすら微妙。なぜ今になって修正しようと思ったのかValveは明かしていないが、『Half-Life 2』が今年15周年を迎えることを思い出させてくれる、ちょっとしたサプライズとなった。