『Apex Legends』のRespawnが『Medal of Honor: Above and Beyond』を正式発表。VRタイトルとして、WW2シューターシリーズが2020年に蘇る
Oculus StudiosとRespawn Entertainment(以下、Respawn)は9月25日、Oculus Rift向けのVRタイトル『Medal of Honor: Above and Beyond』を正式発表。2020年に発売することが明かされた。Respawnはかねてから、兵士になったような気持ちでリアルな戦場を体験できるVR向けのFPSを開発中であると発信していた。そのVRタイトルとは、老舗WW2シューターシリーズ『Medal of Honor』の新作であったようだ。2012年の『Medal of Honor: Warfighter』以来のシリーズ新作となる。
『Medal of Honor: Above and Beyond』は、シリーズのルーツとなる第二次世界大戦を題材にしたVR専用FPS。プレイヤーは米国諜報機関OSSのエージェントとして、欧州各地での敵地潜入、銃撃戦、頭脳戦を通じた任務をこなすことになる。物語は3部構成となっており、第1章ではフランスのレジスタンス運動に加わり、ナチスの進軍を妨害。その後はノルマンディ上陸作戦、ナチス基地破壊工作などを体験していく。デモ版の体験会に参加したKotakuが報じるところによると、キャンペーンモードは50ステージ、10~12時間相当のボリュームになるとのことだ。
今回公開された映像では、シャーマン(M4)タンクに乗り込んだり、ナチスの地下基地に潜入したりといったゲームプレイも確認できる。プレイヤー自身が手を動かし、敵のグレネードをキャッチして投げ返すといったVRらしいシーンも。また同作では、マルチプレイモードやストーリーギャラリーモードも実装される。後者は第二次世界大戦の退役軍人や生存者の体験談を聞くと同時に、そのロケーションまで映像として体験できるというコンテンツだ。
ゲームディレクターのPeter Hirschmann氏は上の動画にて、「戦場にいる兵士になったかのような体験を届けるという、20年前に描いたビジョンをようやく完全な形で実現することができます」と本作の見どころを語っている。なおHirshmann氏は初代『Medal of Honor』のプロデューサー/ライターを担当していた人物である(現在はRespawn所属)。
2000年代にはしばらくの間、EAの『Medal of Honor』、Activisionの『Call of Duty』という二大巨頭構造が続いていた。そして今回開発を担当するRespawnのルーツを辿っていくと、『Medal of Honor: Allied Assault』を手がけた2015, Incのスタッフが、『Call of Duty』シリーズで知られるInfinity Wardを2002年に設立し、そのInfinity Wardのスタッフが2010年にRespawnを設立するという経緯を辿っている。Respawn設立後は『タイタンフォール』と『Apex Legends』で注目を集めてきたわけだが、一周まわって『Medal of Honor』の新作を開発することになったというのは、興味深い展開だろう。
なおRespawnは別途、映画「スター・ウォーズ」をもとにしたアクションADV『Star Wars ジェダイ:フォールン・オーダー』を今年11月に発売する予定だ。