今なお多種多様なModが開発/配布され続けている『Fallout 4』。アイテムを追加するものからグラフィックスの向上を図るもの、キャラクターの見た目を変更するものまで、その種類はさまざまである。なかでも、システムや舞台を根本から変更するオーバーホールModは既存のゲームプレイ内容に大きな変化を与え続けてきた。そしてここ最近では、ウェイストランドに雪景色を加える「Fallout 2287 – Nuclear Winter」という名称のオーバーホールModが注目を浴びているようだ。PCGamesNなどが報じている。
「Fallout 2287 – Nuclear Winter」は、ModderのD1v1ne122氏が開発する、ゲーム内に雪景色や独特のサバイバル要素を追加するModだ。今年の3月から配布されており、9月22日に最後のアップデートを迎えたことで改めて注目されている。同Modは『Frostpunk』や『The Division』などの作品から影響を受けており、本格的な「核の冬」を体験できる内容となっている。導入すると、ウェイストランドは吹雪に見舞われる荒地と化す。あたり一面が雪で覆われるため、視界が悪い状態で旅をすることになるだろう。また枯れた草木や山、崩壊した高架橋など、見慣れた景色・環境に雪が積もる様子には新鮮さを覚える。
前述したようなビジュアル面の変更だけでなく、複数のサバイバル要素の追加も「Fallout 2287 – Nuclear Winter」の特徴として挙げられるだろう。同Modを導入することで「Core Body Temp」、「Ambient Temp」、「Wind Speed」の3つのステータス項目が追加される。いずれも温度に関するステータスであり、凍てついた過酷な環境を生き延びるために、体温の管理・調節が求められるのだ。
まず、「Core Body Temp」はプレイヤー自身の体温をあらわす。この数値が低くなると、低体温症により、一部のステータスや体の部位に支障をきたしてしまう。最悪の場合、死に至ることも。こうした症状を防ぐためには、熱源に近づくことが重要となる。ワークショップで焚き火を作ったり、温かい食べ物を摂取したり、さらには火炎放射器を用いたりすることで体温を上昇させることが可能。また、ブランケットや手袋といった服装やアルコール飲料(Mod導入時に追加される)を利用することでも体温の低下を遅らせることができる。一方、川や湖といった場所に浸かると水で濡れるため、体温の低下に拍車をかけてしまう。
次に、気温をあらわすステータスが「Ambient Temp」である。夜になると気温が低下、屋内にいると気温が上昇するといった具合に、この数値はロケーションや時刻などによって流動的に変化する。そして風速を示すステータスが「Wind Speed」だ。風速が強い地域に訪れることで、濡れてしまった衣服をより早く乾燥させることが可能となる。ただし風の強さに伴って、気温が低くなる点には注意が必要だ。
ほかにも防具の熱を維持する「断熱値」の追加や、所持する水が時間経過で氷となる仕様など、本格的なサバイバル体験を可能とする要素が豊富に用意されている。また、ゲーム内に登場するNPCやプレイヤーキャラクターが白い息を吐くといった演出まで施されており、「Fallout 2287 – Nuclear Winter」は細部まで丁寧に作り込まれたModと言えるだろう。加えて、最後のアップデートを迎えた今、配布当初よりもさらに洗練された内容になっていることと思われる。
気になる方はこちらからダウンロードして、極寒の地と化したウェイストランドを旅してみてはいかがだろうか。画面越しからでも寒さが伝わるようなグラフィックと、こだわり抜かれた温度変化システムにより、本編とは一味違ったプレイ体験を楽しめることだろう。