Valveは9月24日、2019年8月に発売された新作の中でのSteam売上上位20作品を発表した。発売後2週間の売上をもとにしたランキングとなっている。8月には、長き早期アクセス期間を経て正式リリースを迎えた作品や、クラシック作品のリマスター版といった、発売前からある程度評価が固まっていたタイトルが多くランクインしている。
また最近の傾向として、トップ20入りを果たす開発スタジオの多国化が挙げられており、7月の13か国から15か国に増えたと報告されている。米国(7タイトル)と英国(3タイトル)で半数を占めつつも、日本、マレーシア、カナダ、ドイツ、ポーランド、オランダ、セルビア、ウクライナ、エストニアなどさまざまな国のスタジオが新作をトップ20入りさせている。一方、ここ数か月ほど続いていたアダルトゲームのランクインが今月は途絶えている。
早期アクセス期間を終了して正式リリースを迎えた作品だけで6作品がトップ20入りしている。19世紀末ルイジアナ州を舞台に怪物を狩るPvPvEハンティングFPS『Hunt: Showdown』、『Duke Nukem 3D』と同じゲームエンジンで開発されたレトロFPS『Ion Fury』(旧名:Ion Maiden)、崖の上での街づくりというコンセプトが注目された都市建設シミュレーション『Cliff Empire』、『World of Warships』『World of Tanks』などで有名なWargamingのハクスラRPG『Pagan Online』。さらには「ローグライク宇宙船シミュレーター」を謳う『Shortest Trip to Earth』、「潜水艦ローグライク」として2017年2月から早期アクセス販売していた最大4人Co-op対応の『We Need to Go Deeper』が上位入り。一方、8月に新たに早期アクセス販売を開始したタイトルとしては、『Hide or Die』『UnderMine』『Monster Sanctuary』『Re: Legend』の4作品が挙げられる。
リマスター作品としては、フロム・ソフトウェアが2004年に発売したメカアクションゲーム『メタルウルフカオス』のリマスター版『METAL WOLF CHAOS XD』や、RTSの金字塔『Age of Empires』を20年の時を経て4K対応でリマスターした『Age of Empires: Definitive Edition』がランクインしている。
そのほかには、スクウェア・エニックスの新作アクションRPG『鬼ノ哭ク邦』、『Her Story』の精神的続編となる推理アドベンチャー『Telling Lies』、『Until Dawn』開発元の新作ホラー『The Dark Pictures Anthology: Man of Medan』、『Layers of Fear』シリーズで知られるBloober Teamが人気映画IPを使って制作した『Blair Witch』といった、知名度の高いスタジオ/開発者による新作が順当に上位入り。口コミ効果により8月の話題作となった銃撃ソウルライクRPG『Remnant: From the Ashes』も、もちろんランクインしている。
早期アクセス期間を経て地道に知名度を高めていった作品や、すでに名の知られた作品のリマスター版。そのほか名の知られたスタジオが手がける新作が堅実にランクインした月であったと言えるだろう。