任天堂より1996年に発売され、熱心なユーザーから支持を得たNINTENDO 64。革新的かつ高品質なハードウェアとゲームタイトルが特徴なハードウェアだ。同ハードは正式発表される前には、海外向けに「Ultra 64」というコードネームを持っていた。そんな「Ultra 64」と呼ばれていた時代の、NINTENDO64のコントローラーのプロトタイプイメージが報告されている。Nintendo Everythingなどが報じている。
https://twitter.com/shanebattye/status/1175540562037919744
レトロゲームの保存を趣味とするユーザーShane Battye氏により画像で投稿されたコントローラーは、1995年に発行されたプレスリリースにて公開されたモノクロのもの。三叉の形状を中心とした基本デザインは同じであるが、細かな違いがいくつもあるという。たとえば3Dスティックは、渦を巻いたようなデザインではなく、平たい穴が空いているシンプルなものであったようだ。親指をあてることを考慮して、製品版のデザインになったのかもしれない。製品版とは違い、このスティックは一体型になっていたようだ。
https://twitter.com/shanebattye/status/1175540648939646976
Zボタンも小さめなデザインで、基板も小さめ。AとBボタンのプリント位置も若干違う。コントローラーのコネクタも現行のものとは違い、なぜか6ピンコネクタのRJ-11であったという。NINTENDOのロゴ部分の有無などそのほか細かい違いは確認できる。製品版とプロトタイプのコントローラーの基板の比較画像もあげられており、さまざまな相違点が見受けられるだろう。
Here's a quick comparison between the boards inside the prototype and final Nintendo 64 controllers. pic.twitter.com/Ke7FvFCp9V
— ICEknight (@ICEknigh7) September 22, 2019
https://twitter.com/shanebattye/status/1175540658297131010
NINTENDO64といえば、さまざまな面において革新がはかられたハードウェア。64ビットCPUの採用などはもちろんのこと、3Dスティックの導入は操作体系における新たなスタンダードを提唱し、現代でもスタンダードになるなど、業界にもたらした影響は大きい。コントローラー自体も、3Dスティックを右手で持つか左手で持つかといった「ライト/レフト ポジション」なる概念が提唱された、独創的なアイデアであった。いくつかの違いはあるものの、プロトタイプの時から確固たるコンセプトをもって作られた、ユニークなコントローラーであることが再確認できそうだ。
なお2018年11月に、当時のニンテンドーオブアメリカの社長であったレジナルド・フィサメィ氏は、ミニバージョンのNINTENDO64の発売についてKotakuに問われた際に、可能性を排除したくないとしながら、当面の計画としてはないと答えていた。