DiscordがPCゲーム販売を終了へ。開始から1年で方針転換
DiscordのPCゲーム販売が、来月10月に終了されることが発表された。月額サービスDiscord Nitro加入者向けに、数多くのPCゲーム遊び放題サービスを開放していたが、提供が打ち切られる。またDiscordのPCゲームストアは今年の3月より段階的に縮小されており、かつて「ストア」があったタブは「Nitro」に置き換えられていたが、現在はストアそのものにアクセスできない。そしてNitro向けユーザーへのゲーム提供が終了するということで、PCゲーム販売自体を全面的に終了する形だ。
Discordは昨年10月に、前述したDiscord Nitro加入者向けたゲーム遊び放題サービスと、独自のストアによるPCゲーム販売を展開していた。しかし実際のところ、Discord Nitroの加入者の大多数が、提供されたゲームを遊んでいないという事実があったそうだ。慎重な検討を重ねた結果、2019年10月15日にカタログを削除すると決定したという。Discordで入手しライブラリに保管されているゲームは今後もプレイできるほか、今回の削除における返金には応じるとしている。
Discord Nitroユーザーにとっては、加入者特典がひとつ減ったわけであるが、今回の変更により余ったリソースをサービスで補完していくともコメント。最近ではサーバーブーストが導入されたり、先日全ユーザーに開放されたGo Liveを1080p 60fpsで楽しめるなどの特典がNitroユーザーには提供されている。さらに本日、Nitro加入ユーザーはアップロードできるファイルが100MBまで引き上げられたという。またサーバーブーストにおいてレベル3になるために必要なブースト人数が、50から20に引き下げられた。フィードバックを受けながら、よりNitroユーザーが価値を見いだせるサービスを提供していくとしている。
DiscordはPCゲーム販売を立ち上げた際には、時限独占販売を展開したり、開発者が受け取れる収益を9割にしたりと、さまざまな方針を打ち出していた。しかし開発元が語るように、Discordで提供されるPCゲームを遊ぶプレイヤーは少なかったようだ。SteamやEpic Gamesストアといった路線とは距離を置き、今後はチャットツールとしての機能の拡充がはかられていくだろう。