Valveは9月13日、Steamストアのディスカバリーアップデートを実施したと発表した。いくつかのアルゴリズムの変更とバグ修正をおこなったことにより、ストアの「おすすめフィード」のタグや、「類似品」セクション、「あなたへのおすすめ」セクションに表示されるゲームが、より正確かつ多様になったという。
ストアホームの下部に表示される「おすすめフィード」や、各ゲームのストアページ内に表示される「類似品」のゲームは、これまではValveが期待していたほど多様ではなく、またストアホームのトップに表示される「あなたへのおすすめ」は、もっとも人気のあるゲームに偏って表示されていたとのこと。そのため、ユーザーごとにカスタマイズされた表示とは思えないというフィードバックが寄せられていたそうだ。
そこでValveが調査したところ、おすすめフィードの「タグに基づく類似」セクションにおいて、あまり頻繁に変更されない「人気のゲーム」というカテゴリーが、プレイヤーに表示されるゲームのほとんどを決定していたバグを発見したため修正。また、人気度の計算をおこなう期間が短すぎたことで、一部のゲームの予測不能な露出に繋がっていたため、計算に使用する期間を延長したとのこと。
Valveは、こうした変更が実際にユーザーのクリックやウィッシュリスト登録、また購入に繋がるのかを確かめるため、全体の5パーセントのユーザーに先行してリリースして、過去数週間にわたってテストを実施。その結果、おすすめセクションに表示されたゲームをクリックする割合は、テスト参加者は非参加者と比べて15パーセント高い結果が出たという。
また、「あなたへのおすすめ」セクションを介してアクセスされたゲームの数も数日間調査。すると、テスト参加者は非参加者と比べて、訪問ゲーム数が75パーセント増加し、ゲーム毎の平均訪問数も48パーセント増加したという。また、タグによって表示が変わる「類似品」のようなエリアでは、より幅広いゲームが表示されることにより、購入やウィッシュリストへの追加に増加が見られたそうだ。こうした結果を受けて、Valveは今回のアップデートを全ユーザー向けに配信。Steamの既存機能を改善するために、今後もこうしたテストをおこないながら同時にまったく異なる方法も探求していくとのこと。
なおSteamでは、正式リリース前の実験的機能を試すことができる「Steamラボ」を公開しており、ここではユーザーのプレイ履歴と機械学習を用いた「インタラクティブレコメンダー」が現在利用可能。人気度やリリース時期などで絞り込みながら、興味を持つ(かもしれない)ゲームを見つけられる機能だ。次にプレイするゲームを探している方は、こちらも試してみると良いだろう。