サイコロジカルホラー『Blair Witch』日本語付き配信開始。忠犬と一緒に魔女の森を捜査する、『Layers of Fear』開発元新作


Bloober Teamは8月30日、一人称視点サイコロジカルホラー『Blair Witch』をSteam(3090円)およびMicrosoft Store(3500円)向けに配信開始した。Steam版はリリース後にセールを開始しており、9月7日まで10%オフの2781円で購入できる。なおリリース時に収録されていた日本語は読解が困難な状態であったが、9月1日、Steam版の日本語再収録により改善されている。今後も翻訳品質の改善に努めていくとのことだ。

本作は「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」フランチャイズのゲーム化企画。原作同様、メリーランド州バーキッツビルのブラック・ヒルズの森が舞台となっている。魔女や怪奇現象、ファウンド・フッテージといった原作の要素と、『Layers of Fear』シリーズで知られるBloober Teamらしいサイコロジカルホラーを組み合わせた作品となっている。

1996年、元警官のエリスは忠犬バレットとともに、消息を絶った少年の行方を追ってブラック・ヒルズの森に向かう。忠犬バレットは少年の捜索に欠かせない大事なパートナー。鋭い嗅覚により手がかりとなりそうな物品を探し出してくれるほか、危険を察知すると吠えて知らせてくれる。目的地や敵の居場所を示すマーカーの代わりとも言えるだろう。またプレイ中には撫でたり、お菓子をあげたり、ときには叱ったりと、さまざまな方法でバレットと触れ合うことができる。事態が深刻化する前の物語序盤では、愛犬散歩シミュレーターとも思える穏やかな時間を過ごせる。

だがブラック・ヒルズは魔女の森。平穏な時が続くわけがない。捜索を続けるうちに森の様相が徐々に変わり、不穏な空気が漂い始める。呪われた森では、時間と空間が複雑に交差するだけでなく、エリス自身が過去に負った心の傷が作用。どこまでが魔女の呪いで、どこまでがエリス自身の内面的な問題が顕在化したものなのか、うまく判別できない怪奇現象の渦に飲み込まれていく。はたしてエリスとバレットは無事に森を抜け出せるのだろうか。

またブラック・ヒルズの森では、何者かが残していったビデオカメラを入手することになる。道中では森の中で撮影された奇妙なビデオテープを発見し、再生することで過去に起きた出来事の一幕を知ることができる。それらのビデオテープはただの収集アイテムではなく、現実を操作する不思議な力を有している。たとえば主人公エリスの前に開かずの扉があったとする。その扉が映っているテープを発見し、映像内で扉が開かれるところで静止すると、エリスの前にある現実世界の扉も開く。現実世界とテープ映像を照らし合わせることで道を切り開いていくのだ。

闇夜を歩いていると、エリスに直接危害を加えてくる謎の敵と遭遇することもある。忠犬バレットが危険を察知して敵の方角を示してくれるので、追い払わなくてはならないと感じたのであれば、敵にフラッシュライトを向けることで退治できる。そのほかにも、フラッシュライトやビデオカメラを使ったギミックが複数用意されている。こうして得体の知れない恐怖に立ち向かいながら、真相へと近づいていくのだ。

原作の設定を活かしつつも、主人公本人が抱える心の問題を大きくフィーチャーするという、Bloober Teamらしさ溢れる『Blair Witch』。一周あたり4~6時間のボリュームで、複数のエンディングが用意されている。