『ディビジョン2』イースターエッグの脱字パトカー「POLCE」がついに発見される。発売前トレーラーのスペルミス指摘がきっかけ

『ディビジョン2』イースターエッグの脱字パトカーが発見された。車両側面にPOLICEではなくPOLCEと書かれたパトカーだ。意図的なスペルミスではなく、『ディビジョン2』の発売前トレーラーにPOLCEと書かれているように見えるパトカーが映り、ちょっとした笑い話になったことがきっかけで追加されたものだ。

「DCに1台だけ、POLICEではなくPOLCEと書かれたパトカーがある。見つけた人は@TheDivisionGameと私に連絡をくれ。最初の発見者には報酬をあげよう」。そんな『ディビジョン2』のクリエイティブ・ディレクター Julian Gerighty氏のツイートをきっかけに、世界中のエージェントたちによる脱字ハントが始まった。

https://twitter.com/jgerighty/status/1164131816745439233

コンテクストが分からないと意味不明な挑戦状であるが、実はこのPOLCEカー、開発陣のミスではなく意図的に実装されたものだ。『ディビジョン2』が発売される前の2018年8月、gamescom 2018で公開されたゲームトレイラーにて、車両の側面にPOLCEと書かれているように見えるパトカーが映った。実際には脱字ではなく、わずかに開いた運転席のドアが「I」の部分を隠しているだけなのだが、当時ちょっとした笑い話となった。

上のgamescom 2018トレーラーの15秒地点でPOLCEカーが確認できる。その後、2019年2月に公開されたエンドゲーム紹介トレーラー(動画リンク)にも、POLCEと書かれているように見えるパトカーが登場したことで、ユーザーのひとりが「#PolceForever」というハッシュタグ付きのツイートを投稿。それに対しGerighty氏が、「今後のアップデート内容が決まった。DCのどこかにPOLCEカーを一台配置する。最初に見つけたコミュニティメンバーには、開発チームから何かを送るよ」とリプライしていた。ゲームがリリースされる前から、すでに脱字予告されていたのだ。

カメラアングルによりPOLICEがPOLCEに見える

どのタイミングでPOLCEカーが追加されたのかは不明だが、最初の発見者と認定されたTwitterユーザーsteelyrampage氏はKotakuに対し、以前見かけた覚えがあったと答えている。steelyrampage氏はベルリンで警備員として働いている『ディビジョン2』プレイヤー。同作のプレイ時間は940時間だという。発見報告を行ったのは、冒頭で述べたGerighty氏のツイートから約3時間後であった。POLCEカーチャレンジの勝者として選ばれたsteelyrampage氏のもとには、約束通りケアパッケージが送付されるとのことだ。

https://twitter.com/jgerighty/status/1164976774096261121

なおPOLCEカーはリンカーン記念堂の西、パークウェイ・ドライブ NWの高架下、オハイオ・ドライブ SWにある。2台並んでいるパトカーのうち1台にPOLICEではなくPOLCEと書かれており、「O」のデカールの中にはウィンクしているスマイルマークが描かれている。先述したsteelyrampage氏も、このスマイルマークが記憶に残っていたとのこと。脱字だけ探すのは大変だが、普通のパトカーではないというヒントはしっかりと仕込まれていたようだ。

なお今回のPOLCEカーはイースターエッグ的な意味合いで意図的に実装されたものであるが、『ディビジョン2』では純粋なミスと思われる誤字脱字も多く発見されている。街中の広告や看板にて、「CASHIER」が「CAHIER」、「NETWORK」が「NETWROK」といった具合に、一部の単語が誤ったつづりになっているのだ(関連記事)。今回のように脱字が意図的に仕込まれるケースは稀と思われるが、Gerighty氏は「次のアップデートでも、またこうしたハントをやった方がいいですか?」とユーザーに問いかけていることから、今後も似たようなイースターエッグが仕込まれる可能性はあるだろう。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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