オーストラリアにて、Rockstar Gamesが手がける『Bonaire』なる存在が発見され海外で話題となっている。そのタイトルが見つかったのは、同国のレーティング機関Australian Classificationで、今年7月に年齢区分審査の結果が公表されていた。現地メディアKotaku Australiaなどが報じている。
公表された審査結果を見ると、『Bonaire』はRockstar Gamesが開発・販売をおこなうゲーム作品であることが分かるが、同時に「RC(Refused Classification・分類拒否)」と判定され、何歳以上対象といった年齢区分が付与されなかったことも明らかにされている。Australian Classificationは政府機関であるため、同作はこのままではオーストラリアにて販売できない。そして何より興味深いのは、Rockstar Gamesからは『Bonaire』というタイトルはまだ発表されておらず、まったくの未知の存在ということだ。
Australian Classificationに限らず、各国・地域のレーティング機関では多くの場合ゲームの発売前にその審査結果を公表するため、タイミングによってはメーカーが正式発表する前に“リーク”してしまうことがよくある。『Bonaire』もそうしたケースに当てはまるものと思われるが、現時点ではほかのレーティング機関にて同タイトルの審査結果が公表されている例はない。
では『Bonaire』はどういったコンテンツなのか。まず考えられるのは、Rockstar Gamesの新作ゲームという線だろう。ただ、何年もかけて大作を手がける近年の同社の傾向を見ると、昨年の『レッド・デッド・リデンプション2』から間を開けずリリースを重ねるという点には疑問が残る。後述する理由により『Bonaire』はダウンロード専用のコンテンツとなるため、同社の新作がパッケージ販売されないというのも考えにくい。また過去作品の再リリースだとしても、Bonaireの意味と結びつきそうなタイトルは見当たらない。
別の可能性としては、既存タイトルの追加コンテンツが挙げられる。Australian Classificationでは、DLCについて審査をおこなうこともある。「Bonaire」とは、カリブ海に浮かぶオランダ領の実在の島「ボネール島」のこと。このことから前出のKotaku Australiaは、『レッド・デッド・リデンプション2』に登場した「グアーマ島」が、『レッド・デッド・オンライン』に追加されるのではないかと予想している。Australian Classificationでの審査にあたっては、最終的なタイトルで申請しないこともあるようなので、Bonaireがグアーマ島を指していたとしても不思議ではない。
あるいは、グアーマ島とは別の島を同作に追加する可能性もあるだろう。グアーマ島は確かに同じカリブ海にあるが、キューバの東方沖に存在するとされているため、実際のボネール島とは位置関係が異なる。ともあれ、Rockstar Gamesが何らかの新コンテンツを開発していることは間違いなく、続報には注目が集まる。
一方で、オーストラリアでのリリースについては赤信号が灯っている状況のため、同社はその対応にも追われることになりそうだ。今回の『Bonaire』の審査はIARCを通じて申請されている。IARCは、Australian Classificationなど各国・地域のレーティング機関が加盟する、ダウンロード専用ゲームを対象にするレーティング機関で、ここでの審査結果をもとに、加盟各機関のレーティングが自動的に付与される仕組みとなっている。簡便な審査方式を採用していることから、コンテンツ内容について十分に意図が伝わらなかった結果、今回分類拒否と判定された可能性もあるため、まずは再審査にて詳しい説明をおこなうことになるのだろう。