サイバーパンクゲーム『Vigilance』が壮観。UE4を用いてひとりでサイバーパンクシティをつくるプロジェクト


イングランドのインディースタジオVigilance Gameは8月16日、同スタジオが現在開発中のサイバーパンクゲーム『Vigilance』についての新映像を公開した。同スタジオは、Unreal Engine 4を用いて3Dのサイバーパンクゲームを開発中。今年3月に公開した美麗なトレイラーが注目を集めており、今回公開された映像でもサイバーパンクの魅力がぎゅっと詰められていることがわかるだろう。

ゲーム内ホログラムをテーマとした今回のトレイラーは20秒という短いもの。一人称視点にて銃を構えたプレイヤーがネオンに照らされたサイバーパンクの街を進んでいく。上空にはアンドロイドらしきホログラムが映し出されているほか、道の側面には光球や電光掲示板といったオブジェも。同じシーンが、三人称視点でも描かれている。フレームレートはやや不安定なものの、人やオブジェクトのモーションは自然な印象。怪しくも美しく描かれるサイバーパンク世界は、TwitterやYouTubeでも反響を呼んでいる。

ちなみに今年3月に公開された映像は、1分28秒ともう少し長め。路地を抜けて通りに出ており、空を飛ぶ車や電光が点在する建物などが確認できる。後半は技術面での開発映像であることを考えると、ゲームが映し出されている時間は50秒ほど。決して長くはないものの、そのポテンシャルを十分に感じられる内容になっているだろう。そのほか、短めの開発状況を伝えるgif映像が定期的に公式Twitterアカウントにて投稿されている。

『Vigilance』は、Vigilance Gameを名乗る個人開発者により開発されている。具体的には、平日や休日の空き時間に制作をしているという。賞金稼ぎゲームとして作られる予定ではなく、単なるレトロネオンスタイルのウォーキングシミュレーターゲームとして開発されていたが、さまざまな要素を付け足したことが評価され、現在の方向性に決まったという。巨大で野心的なプロジェクトであるが、少しずつ開発を進めており、完成にまでこぎつけたいとしている。

しかし気合の入りすぎたせいか、(本業がありながら)1日に10時間以上開発に費やすこともあり、健康面でたびたび開発を休止させることも。現在は週に4~5日、1日4~5時間というペースで開発し健康面を維持できているようだ。ゲームシステム面はまだまだ模索中で、エイリアンを登場させるべきか(結果はいいえ)」といったようなユーザーのフィードバックを受けている。

開発はまだまだ初期段階であることがうかがえるが、一方でポテンシャルを感じさせる『Vigilance』。ファンディングなしでは到底完成させられないだろうと開発自身もコメントしているが、なんらかのサポートを得て同作がいつの日か世に出ることを期待したいところ。開発元は、次に情報を届ける際には、ゲームプレイにフォーカスを当てた映像を投稿すると予告している。