『レインボーシックス シージ』新オペレーター「Amaru」「Goyo」詳細発表。グラップリングフック&爆弾付き展開型シールドで固定観念を覆す

『レインボーシックス シージ』新オペレーター「Amaru」「Goyo」詳細発表。『レインボーシックス シージ』Y4S3「オペレーション エンバーライズ」では、運河マップのリワーク、そしてバトルパスの導入も予定されている。

Ubisoftは8月19日、『レインボーシックス シージ』(以下、R6S)のイヤー4シーズン3「Operation Ember Rise(オペレーション エンバーライズ)」の詳細を発表した(Operation: Ember Rise Reveal動画リンク)。目玉となるのは、新オペレーター「Amaru」と「Goyo」の追加、既存マップ「Kanal(運河)」のリワーク、そしてバトルパスの導入である。

 

アタッカー「Amaru」

アーマー2・スピード2。固有ガジェット:ガラフック。メイン武器:GBA1、Supernova。サイド武器:ITA 12-S、SMG11。ガジェット:ブリーチングチャージ、クレイモア

ペルー出身のAmaruは自作グラップリングフック「Garra Hook(ガラフック)」の使い手であり、窓や天床からの高速突入を強みとしている。使用回数は1ラウンド4回まで。使用後にはクールダウンが入る。本作では通常、建物の上階や天井にたどり着くには、ラぺリングにより壁をゆっくりとのぼっていく必要がある。ガラフックであれば、窓や天井まで一瞬で移動できるだけでなく、同工程で窓を破壊できる。これまでには不可能であった速度で奇襲を仕掛けられるのだ。またフロアハッチを通じた下階から上階への移動が可能となり、単純に侵入経路が増える。防衛側としては、アタッカーの突入までにかかる想定時間や侵入経路に関する認識を改める必要があるだろう。

ただし、ガラフックを使ってどこにでも自由に移動できるわけではない。フックをかけられるのは窓、天井の一部、フロアハッチに限られている。現在地よりも低地にあるポイントにはフックをかけられない。またガラフック使用時にはそれなりの物音を立てることになるので、隠密行動には向いていない。ガラフックによる移動動作が完了するまで武器を構えられず、無防備な状態になるという点にも注意が必要。事前にドローンで突入先の状況を偵察する、もしくはYingやDokkaebiに防衛側の注意を引いてもらっている隙に使用することが好ましいだろう。なおカウンターピックとしては、キャッスルが挙げられている。ガラフックではキャッスルのバリケードで補強した窓を突破できないからだ。

ロードアウトに関しては、Y4S2オペレーターの「Nøkk」「Warden」に続き、今シーズンの新オペレーター2人とも既存武器の組み合わせとなっている。Amaruのメイン武器は、IQのG8A1 LMGと、Hibana/EchoのSupernovaショットガン(サプレッサー装着可)。後述するGoyoは、MiraのVector .45ACPとKaidのTCSG12をメイン武器として装備できる。

 

ディフェンダー「Goyo」

アーマー2・スピード2。固有ガジェット:ボルケーンシールド。メイン武器:Vector .45ACP、TCSG12。サイド武器:P229。ガジェット:インパクトグレネード、ニトロセル

メキシコ特殊部隊員であるGoyoは、トラップ付きの展開型シールド「Volcán Shields(ボルケーンシールド)」を持ち込むディフェンダーだ。前方から見ると普通の展開型シールドだが、裏面に設置された焼夷爆弾を破壊することで爆破可能。あたりの床が一定時間燃え盛る。火の上を通れば当然ダメージを受けるため、爆破トラップであると同時に足止め用のガジェットでもあるわけだ。1ラウンド3つまで設置できる。

Goyo本人が起爆する必要はなく、銃やガジェットにより爆弾部分を破壊することで誰でも爆発を起こせる。チームメイトのガジェットと組み合わせて起爆させるのも戦術としておもしろいだろう。もちろん、FrostのウェルカムマットやKapkanの侵入防止デバイスといった定番の組み合わせも可能だ。

ThatcherのEMPやTwitchのドローンでは爆弾を無効化できず、IQの固有アビリティでも検知できない。とはいえ設置個所や角度が悪いとアタッカーに利用される可能性もあるため要注意。フラググレネードやAshのブリーチング弾、Zofiaのインパクトグレネードによりシールドごと吹き飛ばされる可能性もある。Sledgeのハンマーでもシールドごと破壊できるが、当然起爆によるダメージを食らうため推奨はされないだろう。

 

運河マップのリワーク

今シーズンのリワーク対象となったマップは「Kanal(運河)」。基本構造は変わらずも、管制室のあるタワーの近代化や内装の整理など、確かな変化を感じさせる。また渡り廊下と2つの階段が追加されたことで建物内・建物間の移動がよりスムーズになったほか、窓のいくつかが封鎖されたことでスポーンピーク地点が減った。アタッカーのスポーン地点は変化なし。爆弾防衛地点は一部部屋が変わっている。

バトルパスの導入

またUbisoftは同日、『R6S』においてバトルパス制度を導入することも発表した。2段階にわけて実装する予定であり、まずはY4S3中に無料のミニバトルパス「Call me Harry」でテストしたのち、Y4S4にて本格実装するという。Y4S3の「Call me Harry」は7日間・7報酬レベル(Tier)の小規模バトルパス。Y4S4での本格実装時には、無料報酬と有料報酬(バトルパス要購入)に分かれたフルバージョンが発行される。報酬としてさまざまなスキンアイテムが手に入るほか、バトルパスを通じて『R6S』オペレーターたちの新情報が明かされていくという。ミニバトルパスの名称にも含まれている、Harryという新しいナレーター役のキャラクターを通じて、オペレーターたちの物語が描かれる。

MOBAやバトルロイヤルなどさまざまなジャンルにおいて採用例が増えてきているバトルパス。ゲームをプレイすることでバトルパスレベルを上げ、報酬を段階的にアンロックしていくという仕組みである。バトルパス制度を導入している他作品では、デイリー/ウィークリーチャレンジなどをこなすことで、報酬アンロックに必要な経験値を貯めていくことになる。特定の武器でキルしたり、特定のアクションをとったりと、ときには普段の遊び方から離れた行動を取ることにもなる。それが刺激になる一方で、プレイスタイルの拘束にもなりうる。『R6S』においてはレベル上げの過程をどうハンドリングするのか、続報が待たれるところである。なおバトルパスの詳細については、Y4S4の情報が明かされる11月に発信するとのことだ。

 

そのほかの発表内容

そのほかの発表事項としては、ランクマッチへの新ランク追加(チャンピオン/5000MMR+)、ランクマッチのMMR制限(MMRが離れていると同チームで遊べない。高ランクプレイヤーによる低ランクプレイヤーのキャリー防止)、「Unranked」プレイリスト導入(ランクマッチと同ルールだがMMR不適用)などが挙げられる。ランクマッチのプレイリストからはテーマパーク、要塞、ヘレフォード基地が外れ、運河がリスト入りする(Y4S4ではテーマパークがリワーク対象となる)。

シーズン開始時にはペナルティシステムの改良も予定されており、マッチからの意図的な離脱回数が多いプレイヤーには、ペナルティが段階的に加算されていく。またマッチの準備フェーズの段階でAFKプレイヤーを検知し、そのプレイヤーがディフューザーを所持している場合は、ラウンド開始時に自動的にドロップするようになる。シーズン中にはリバースフレンドリーファイヤーの改良(複数人による個人攻撃対策)が適用されるとのことだ。

『R6S』Y4S3「Operation Ember Rise」は、PC用テストサーバーにて8月19日に実装開始。その後、各種対応プラットフォームにて本実装される(具体的な日程は未発表)。新オペレーター2人はシーズンパス所有者向けに先行解放され、その1週間後に全プレイヤー向けに解禁される予定だ。

Ryuki Ishii
Ryuki Ishii

元・日本版AUTOMATON編集者、英語版AUTOMATON(AUTOMATON WEST)責任者(~2023年5月まで)

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