先月7月末より『ポケモンGO』内に現れたGOロケット団。今現在でも多くのポケストップを占拠し、ゲーム内の世界を盛り上げている。そんなGOロケット団については、突如として低確率で登場し、姿を消しまた現れたり、GOロケット団を倒すことで手に入れられるシャドウポケモンがトレーナー間で交換できない仕様があるなど、いくつかの謎を残している。そんな今回のGOロケット団イベントに込められた意図などを、Nianticのスタッフが公式ブログにて語っている。
「GOロケット団」の襲来でポケモンの生息環境に変化がおきているようです? 突然「アーボ」や「ドガース」といったポケモンが頻繁に出現するようになりました。運が良ければ2匹の色違いも?✨?これまでに分かっていることはこちら:https://t.co/MNBSxaUTZh #ポケモンGO pic.twitter.com/1UlhBs4rrd
— Pokémon GO Japan (@PokemonGOAppJP) July 25, 2019
まずGOロケット団は、ほかのイベントと同様に『ポケモンGO』の鍵となる、探索およびポケモンゲットの促進の意図があったという。GOロケット団に出会うために出かけようというモチベーションをプレイヤーに与える目的だ。またテックリードマネージャーのJake Jeffery氏は、同イベントにおいては、PvEやPvP参入へのハードルを下げたかったとも語っている。先日の戦闘のシステムの変更にともない、より多くのプレイヤーに戦闘を楽しんでもらう意図があったわけだ。GOロケット団との戦闘は、リーダーやトレーナーとの戦いよりもユニークで、戦闘について学べる機会として設計されたそうだ。たとえば、戦闘前のテキストでロケット団が同じタイプのポケモンを使うと表示されることで、バトルにおいて重要な「タイプの効果」を学べるといったもの。
GOロケット団と共に導入されたシャドウポケモンとリトレーンについては、コレクターに訴求するだけでなく、強力なポケモンを入手する手段という意味でも導入されたという。シャドウポケモンを解放することで、ポケモンとトレーナーを結びつける。シャドウポケモンへのトレーナーの親切心と敬愛が、ポケモンを強くするという仕組みだ。一方シャドウポケモン導入には、バランス調整面でも気を配ったという。ポケモンを浄化し強化させるリトレーンが、どのように現在のメタに影響を与えるのか。競技を好むプレイヤーの、強いポケモンを探す体験を損なわないよう設計された。
— Pokémon GO Japan (@PokemonGOAppJP) July 28, 2019
その一環として具体的に着手されたのが、シャドウポケモンの交換禁止だ。もしシャドウポケモンがキラシャドウポケモンになった場合、リトレーンすることで個体値100%のポケモンの入手が容易になる。個体値100%ポケモンの入手は困難であるからこそ勲章。バランスを調整し、個体値100%ポケモンの探索の意義を失わせないために、シャドウポケモンの交換を禁止したとのことだ。
なおGOロケット団については、ややトリッキーな形で導入された。まず7月23日にゲリラ的に、低確率でポケストップにて遭遇できる存在として登場。翌日には一時退却をしている。この紆余曲折あった導入については、意図的なものだったようだ。その理由は3つあり、ひとつはマーケティング的な意味でのティザーであったこと。プレイヤーの期待を集める手法だったというわけだ。ふたつめみっつめは、どちらもテスト的な側面が強調されている。
?ニョロモ
?ベトベター
?ベトベトン
?スリープ
?スリーパー
?カラカラ
?ストライク
?コイキング
?デルビル
?ヘルガー
?ラルトス (近日公開) pic.twitter.com/6EFpX7T5Q1— Pokémon GO Japan (@PokemonGOAppJP) August 1, 2019
ふたつめは、技術的な面でのテストだ。ポケストップを変色させGOロケット団を登場させる試みは、内部的にもテストをおこなっていたが、フルリリースするまでにグローバルで実験する必要があったそうだ。またGOロケット団の一連のイベントについても、テスト後に調整をおこなったという。みっつめは、実際にGOロケット団の要素が日々遊ぶプレイヤーにどう遊ばれるのか見たかったという。開発側が意図せぬ利用をしていた場合、迅速に対応しなければならないからだ。その例が、先程述べたシャドウポケモンの交換である。
そんなわけで、GOロケット団の導入においては、さまざまなこだわりや苦労が隠されていたようだ。シャドウポケモンが続々と追加されるなど、規模を大きくし展開が続けられるGOロケット団イベント。近くのポケストップを見つけて、一連のイベントを楽しんでみるといいだろう。