PS4の出荷台数が1億台の大台を超える。ゲーム機史上最速で1億台に到達したコンソールに

 

PlayStation 4の出荷台数が1億台に到達した。ソニーは7月30日に2019年の第一四半期の決算を発表し、PlayStation4の出荷台数が、2013年の発売から累計して1億台になることも明らかにした。一方、ソフトの売り上げは昨年に及ばず、ゲーム分野全体の売り上げも非常に好調だった昨年から減少した。

ソニーでPlayStationなどのゲームを担当する、ゲーム&ネットワークサービス部門の売り上げは4575億円で、前年の第一四半期の4721億円から146円減少した。ソニーのゲーム分野での営業利益は、昨年は835億円だったところ、738億円となりこちらも減少した。ただし海外フォーラムResetEraのArmGunar氏によるとPlayStationの売り上げは2013年から年々増加しており、第一四半期では史上二番目の売り上げになるそうだ。また同氏はソフトの販売本数も累計10億本を超えていると見積もっている。

GameIndustry.bizは、売り上げの減少は、為替レートの変動とサードパーティーのタイトルの売り上げの減少が原因であるとした。またソニーのファーストパーティーの『Days Gone』の売り上げが、昨年4月下旬に発売され大ヒットした「ゴッド・オブ・ウォー」の売り上げに届いていないことも原因であると解説している。

PlayStation 4本体は前年同期並みの320万台出荷され、累計1億台が出荷された。売り上げは昨年の同時期よりも伸びて、989億円から今年は1016億円となった。これに対してアナリストのDaniel Ahmed氏は、PlayStation 4はPlayStation 2とWiiを抑え、史上もっとも早く1億台出荷されたコンソールになったと解説した。ただしソニーは、本体の販売数は次世代機の発売報道もあり若干予想より少なかったと説明している。ちなみに出荷台数ではなく販売台数は、9160万台であると2018年12月31日に発表されている。

PS Plus加入者の割合は、前年の同時期は3390万人だったが、3620万人に増加している。ただしPS Plusの利用料金はアジアとヨーロッパで値上げになるため、これは第二四半期から利用者数が伸び悩む原因になるかもしれない。ダウンロード販売の数はゲームの販売本数の53%と、全体のソフト販売本数の半分以上となった。2017年度は32%、2018年度は37%がダウンロード販売となっており、過去最高のダウンロード販売の割合と見てよさそうだ。

やや話題はそれるが、SIEは先日PS3とPSPのアフターサービスが終了することがプレイステーション公式ホームページで発表された。対象となるのはPS3の「CECH-4200」シリーズと、PSPの「PSP-3000」の本体と周辺機器。アフターサービスが終了するのは2019年9月30日で、それまでに申し込めば修理などのアフターサービスを受けることができる。公式ホームページではアフターサービスを終了する理由について、部品在庫が枯渇していると説明した。これをもってPS3とPSPのほぼ全てのモデルのアフターサービスは終了することになる。

ソニーは、ゲームの分野で全体的な売り上げは昨年から減少したが、PlayStation 4の1億台の出荷という記録を打ち立て、PS Plusの利用者も増加した。次世代機の情報がでたことでPlayStation 4を買い控える動きもあったが、まだまだ多くのユーザーに支持されているハードであることを証明した。またPlayStation 4でのダウンロード販売が浸透し、第一四半期はパッケージ販売の割合と逆転。他方でPS3とPSPのアフターサービスが終了間際となり寿命が近づきつつある。PlayStation 4は現役とはいえ、2020年に次世代機の発売を控えて、PlayStationの世代交代が始まりつつあるのだろう。